~災害に備えて~
■災害拠点病院の役割
志太榛原地域では、当院を含め、藤枝市立総合病院、島田市立総合医療センターの3つの病院が災害拠点病院として県からの指定を受け、災害対策に取り組んでいます。
災害拠点病院は、地域の医療機関を支援する機能を有する病院で、重症・重篤な傷病者を受け入れるなど、災害時の医療救護活動において中心的な役割を担う病院として位置付けられています。被災によって地域医療が機能不全に陥らないよう運営体制・施設に関して次のような要件が求められています。
▼主な指定要件
・24時間緊急対応し、災害時に被災地内の傷病者を受け入れ・搬出できる体制を有する
・災害時に受け入れ拠点となり、傷病者の搬送や物資などの輸送を行う機能を有する
・災害派遣医療チーム(DMAT(ディーマット))を保有しており、その派遣体制を有する
・被災を想定し定期的な研修・訓練を実施している
・診察機能のある施設が耐震構造となっている
・自家発電機を保有し、3日分ほどの燃料を確保する
・災害時における診察に求められる量の水を確保する
・病院の敷地内にヘリコプターの離着陸場を設けている
・地域医療機関への応急用医療資機材の貸出し機能を有する など
■災害派遣医療チーム(DMAT)の活動
DMATとは、Disaster(ディザスター)Medical(メディカル)Assistance(アシスタンス)Team(ティーム)の略称で、大地震や航空機・列車事故といった災害時に、被災地に迅速に駆け付け、救急医療や災害医療を行うための専門的な訓練を受けた医療チームです。
当院は平成26年4月に静岡DMAT指定病院として県知事の認定を受けています。DMATは1チーム4~5人の医師、看護師、業務調整員で構成され、当院では医師4人、看護師9人、業務調整員6人の計19人が資格を取得し、活動しています。
災害が発生すると、全国のDMATが招集・派遣されるため、いつ派遣要請が来ても対応できるように準備を進めています。また、院内防災訓練・研修会などの企画立案を担当し、より実践的な訓練となるよう取り組んでいます。
▼DMATの主な活動(災害時)
・現場活動…被災現場における消防と連携したトリアージ、緊急治療
・情報収集…被災現場での医療情報収集・伝達
・病院支援…被災地内の病院での診療活動
・広域搬送…被災地内では対応が困難な重症患者の被災地外への搬送など
▼DMATの派遣状況
令和3年には熱海土石流災害への派遣を、今年1月に発生した能登半島地震は1/6(土)~8(祝)、2/7(水)~11(祝)の2回にわたりDMATを派遣しています。
問合せ:市立総合病院 病院経営戦略課
【電話】623-3111(代)
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