多文化共生社会の実現には、相互理解が欠かせません。誰もが安心して暮らせる社会にするため、異なる言語や文化を学び、交流することからはじめてみませんか。
■多文化共生の実現に向けて
菊川市には、3,992人と多くの外国人住民が暮らしています(令和6年1月末現在)。異なる国の人が一緒に生活する中で、お互いに違いを認め合い暮らしていこうという考え方が「多文化共生」です。
市では国籍を問わず誰もが安心していきいきと暮らせるまちを目指し令和4年度に「第4次菊川市多文化共生推進行動指針」を策定しました。その指針に基づき、外国人住民との交流を目的とした講座や出前行政講座の実施など、さまざまな取組を進めています。また、市内では多文化共生の推進に取り組む活動団体が、異文化を学び、知り合うための場を提供しています。
日本人と外国人住民が地域でお互いに暮らしやすくなるためには、相手を知り、小さなコミュニケーションを重ねていくことが大切です。市や活動団体が実施している講座などに参加して対話をし、外国人住民の文化を知るところから、多文化共生を推進していきましょう。
■はじめての日本語教室
市では日本語教育の推進として、初級レベルの「はじめての日本語教室」を毎年開催しています。今年度は8月から12月まで、全12回開催しました。教室にはブラジルやフィリピンなどさまざまな国籍の外国人住民が参加。日本語ボランティアと外国人住民が2人1組のペアとなり、会話を通じて日常生活で使う日本語を学びました。「病院」をテーマにした回では、病院への電話のかけ方や受診時の会話について練習を行ったほか、菊川市家庭医療センター(あかっちクリニック)の医師も参加し、学習者の疑問や不安に答えました。
教室を通じて受講生と日本語ボランティアが、コミュニケーションを深めていました。
■多文化共生理解講座
相互理解の推進に向けて、市が毎年開催している「多文化共生理解講座」では、外国人住民が講師となり、参加者がさまざまな国の文化や生活、言語について学んでいます。今年は1月に2週連続で開催し、32人の参加者が、他国の文化に触れました。
「インドの一日」をテーマにした回では、「はじめての日本語教室」の受講生でもあり、市内在住インド出身のパラムさんが母国を紹介。スライドを使って観光名所や習慣などを日本語で説明したほか、インドでよく食べられるお菓子の試食も行われ、参加者は異文化への理解を深めていました。
○市内に住む外国人の国籍トップ3
ブラジルがトップで半数以上を占めています。全体では30カ国以上の外国人住民が生活していて近年では、ベトナムやインドネシアなど東南アジア出身者が増えています。
○市内に住む外国人の数 3,992人
※令和6年1月末現在
菊川市では総人口の8.4%、およそ12人に1人に相当する割合の外国人住民が暮らしています。この比率は、県内で最も高い比率です。
外国人比率県内No.1
■講座実施中
○外国人向け出前行政講座
市民向けに実施している出前行政講座は、どなたでも参加できる講座を実現するため、ポルトガル語、英語に対応した講座があります。また、市役所通訳(ポルトガル語、英語)を無料で派遣することもできます。ぜひご活用ください。詳細は市ホームページ(右記)をご覧ください。
○毎月開催「つながる菊Caf’eプロジェクト」
つながる菊Caf’eプロジェクトは、生活文化などをテーマに、体験活動や対話を中心としたワールドカフェ形式の講座を毎月開催しています。テーマは民族衣装や、世界のトイレなどさまざまです。開催時には市公式SNSなどでお知らせします。ぜひご参加ください。
問合せ:星野洋美
【メール】tunagarukikucafe@gmail.com
■会員募集中
○多文化共生サポーター
多文化共生サポーターとは、国際交流に関わる活動をするボランティアのことです。通訳・翻訳やホームステイ、日本語を教えるなどの活動にボランティア登録できます。皆さんの語学力や経験を活かしてみませんか?サポーターの詳細や、登録方法は市ホームページ(右記)をご覧ください。
○菊川市国際交流協会会員
菊川市国際交流協会は、「地域でできる国際交流」をモットーに、国際交流を推進しています。日本語教室やクリスマス会などの交流イベント、中学生等海外派遣事業などの活動を行っています。会員登録に国籍は問いません。登録方法の詳細は、市ホームページ(右記)をご覧ください。
◆菊川市におよそ10年住む外国人住民
渡辺モニカさん
「はじめての日本語教室」や「多文化共生理解講座」では言語を本で学ぶのではなく、実際に会話をしながら習得できるのがとても楽しいです。「市のサポートが手厚いこと」が菊川市のいいところだと思います。今後、国籍を問わず交流できる場がもっと増えるとうれしいです。
◆菊川市家庭医療センター
森田修平(しゅううへい)医師
働く中で「外国人住民は受診に困っているのでは」と感じていました。「はじめての日本語教室」では参加者の方々と、受診での困りごとや難しく感じることを一緒に考えることができました。すべての方が健康で安心して暮らせるよう、誰一人取り残されない医療を目指し今後も頑張ります。
問合せ:地域支援課 市民協働係(プラザきくる内)
【電話】35-0925
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