◆実効性ある空き家対策の推進にむけて
萩田高秀(たかひで)建設経済部参事 兼 都市計画課長
◇計画の見直しに着手します
令和5年12月に空家等対策の推進に関する特別措置法が改正され、管理されていない危険な状態の空き家に対するさらなる取り組みが求められています。
市の空家等対策の根幹である「菊川市空家等対策計画」を改定し、法改正により新たに定義された管理不全空家等への対応や特定空家等に対する手続きなどを盛り込みました。引き続き、適切な維持管理の指導を行っていきます。
◇相談機会の積極的な活用をお願いします
空き家に関する悩みは専門的かつ複雑で、一人で解決するには難しいものばかりです。市では空き家に関する相談会の開催に加え、今後は民間事業者との連携による利活用の拡大も視野に入れ、空き家の発生予防にも努めていきます。
空き家の困りごとは誰にでも起こりうることで、特別なことではありません。空き家問題を自分のこととして考えましょう。
◆宅地建物取引士に聞く
公益社団法人静岡県宅地建物取引業協会会員
株式会社イツワ不動産 宅地建物取引士
白畑達徳(たつのり)代表取締役
◇空き家の相談は早めに!
将来的に空き家になる可能性がある場合、事前に家族(親子)でこれからのことを話し合うことが大切です。実際、事前に相談に来られる人もいます。その場合は、順序だてて考えていけるので、こちらからも将来に向けたアドバイスができます。
◇空き家はすぐには貸せない
空き家は、賃貸や売買といった利活用も考えられます。しかし、貸したいと思っても、すぐに貸せる物件ばかりではありません。人が住むためにはまずは家族の残した荷物の撤去、リフォーム費用が掛かるほか、長期的な管理費用も必要となりますので、注意が必要です。テレビでよく紹介されているような、自分でDIYができる人ならいいですが、大半の人はそうではありません。こうしたことからも、空き家になる前にどうするのかを考えておくことが大切です。
◇空き家の利活用事例
空き家の利活用の事例として、東富田地内、火剣山の麓に体験型貸別荘「緑庵(ろくあん)」があります。この物件は、元々セカンドハウスとして使われていましたが、所有者が亡くなり、家族も使わないことから売却の相談がありました。建物の内装などが魅力的であったため、弊社が買取り、現在では宿泊施設として運営をしています。すべての物件がこのように利活用できるわけではありませんが、相談していただくことで放置するのではなく、解決の糸口を見つけることができると思います。
◇まずは空き家相談会へ
市では、定期的に「空き家相談会」が開催されています。相談会には宅地建物取引士、司法書士、建築士がおり、空き家の売買、相続問題や登記の方法、リフォームなどの相談ができます。まずは、気軽に相談をしてください。
◆まるっと無料 きくがわ空き家相談会
「空き家を売却したい」、「相続関係が複雑すぎて空き家を処分できない」、「空き家をリフォームして活用することはできるだろうか」など、空き家に関するさまざまな悩みや困りごとに専門家が対応します。空き家のことで頭を抱える前に、まずは気軽に相談してみませんか。
◇開催日時・場所
・第1回:8月3日(土)プラザきくる1階 町部地区センターオープン会議室
・第2回:令和7年2月1日(土)小笠支所会議室棟
※11月中旬ごろ、県と共催で「空き家ワンストップ相談会」を開催予定です。詳細は、後日お知らせします。
◇対象者
菊川市内にある空き家が、次のいずれかに当てはまる人
(1)空き家を現在、所有又は管理している人
(2)空き家の法定相続人の人
(3)将来、(1)または(2)にあてはまる可能性がある人
◇予約方法
・第1回:7月18日(木)~26日(金)の間に電話で申し込み
・第2回:決まり次第、SNSなどでお知らせします。
※第1回の予約期間に、第2回の予約を取ることはできません。
◇その他
(1)相談時間は1件あたり30分です。
(2)当日は相談内容に関する資料(登記簿や相続関係図など)をお持ちの人は、用意をお願いします。なくても相談は可能です。
問い合わせ:都市計画課住宅建築係
【電話】35-0957
<この記事についてアンケートにご協力ください。>