~持続可能な社会の実現に向けて オーガニックを知ろう!~
皆さんはオーガニックと聞いて何を思い浮かべますか?
オーガニック野菜やオーガニックコットン、オーガニックコスメなどの商品や、体に優しい、価格が高いなど人によってさまざまなイメージがあるかと思います。
今、社会問題を解決するために世界で広く取り組まれているSDGsとオーガニックは深く関係しています。それは、環境に配慮した持続可能な取り組みとして注目されているからです。
今回の特集では、オーガニックについて改めて知っていただくために、特性や本市での取り組みを紹介します。
オーガニックは「有機の」と和訳されます!
同じ意味としてご理解ください。
■01 オーガニックとは…
なぜ今、オーガニックが注目されているのでしょうか?
オーガニックの特性について紹介します。
◆「オーガニック(有機農業)」とは…
化学的に合成された肥料・農薬や、遺伝子組み換え技術を利用しないことを基本として、農業生産による環境への負荷をできる限り減らした農業のこと※
※病害虫などにより農産物に重大な損害が急迫していて、他に防除する手段がない場合は、日本農林規格(JAS規格)で天然由来のものを中心とした農薬の使用が認められています。
◆オーガニックが注目されている理由
≪地球温暖化を止める(地球温暖化の防止効果)≫
○化学肥料を使わない!
化学肥料が作られる時に多くの化石燃料が使われており、地球温暖化の原因の1つである二酸化炭素(以下、CO2)が排出されています。有機農業は化学肥料を使わないため、CO2の削減につながります。
○土の中に炭素が貯まる!
なたね油の絞りかすや家畜の糞尿などの有機性廃棄物を肥料として使っています。有機物を土壌に混ぜることでCO2の一部を土中に貯めて、大気中から減らすことができます。
≪いろいろな生き物がつながる(生物多様性への貢献)≫
○微生物が農作物を育てる!
化学農薬を使わないことで、土の中の微生物やその他の生き物など生態系が保たれます。微生物が増えると、土の有機物を分解するほか、土の中の水分がほどよく保たれ、農作物が育ちやすくなります。
○ミミズは土を耕し、農作物の栄養を作る!
土の中の有機物が増えるとミミズも増えます。ミミズは土を耕して、微生物のすみかを作ったり、作物の根を育ちやすくします。また、ミミズの糞には農作物にとって大切な栄養があります。
○カエルやクモ、トンボが害虫を駆除!
カエルたちが、カメムシやウンカなどの害虫を食べることで農作物を守ってくれます。
出典:農林水産省「食料・農業・農村白書」
■藤枝市の有機農業の歴史はなんと50年!
本市には、昔から有機農業に取り組む生産者がいることを知っていますか?有機茶は市内で1970年頃から栽培され、50年以上の歴史を誇ります。有機米も20年以上栽培されています。
これまで長年取り組まれている有機農業ですが、生産するまでに苦労することがあります。その一つが草取りです。有機農業は化学農薬を使わないため、雑草が生えやすくなります。この雑草は手作業などで取り除くため、その分の労力や時間が必要となるのです。
その他に、本市のオーガニックを支える人たちの取り組みや思いについて、次ページにて紹介します。
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