◆良いパートナーシップ
市長:今回、このようにウーブン・シティが裾野市に建設され、ウーブン・シティの中だけで実験を行うのではなくて、市内で使ってみたらどうなのか、市民の反応はどうなのかということは問題解決にも使えるのではないかと思います。良いパートナーシップで磨き上げていきたいですね。この夏には富岡地区の夏祭りに、秋にはフェスタすそのにe-Palette(イーパレット)(モビリティサービス専用バッテリーEV)に来ていただきました。この乗り物は何だろうと子どもたちが興味を持って目を輝かせていましたね。全ての人に移動の自由を提供し、プラス何かのサービスを提供したらみんなが幸せに暮らせるとか、市民も一緒になって考えられると本当にすばらしい関係になると感じます。市のイベントに積極的に参加していただいて、本当に感謝しております。ウーブン・シティによって子どもたちをはじめ、地域にも明るい情報提供があるのだろうというイメージを持ちました。さらに、ウーブン・シティの一つの関連する展望として、企業版ふるさと納税をいただいて、岩波駅周辺整備事業を進めています。改めてご協力いただいていることには感謝申し上げます。
◆これからの期待 子どもたちの未来へ
市長:一番期待していることは、子どもたちの将来のことです。ウーブン・シティというものが市内に建設されたことによって、色々な生活が改善され世の中が良くなり、子どもたちにこんな大人になりたい、あんなこともしたいと希望を持つきっかけになれば良いと思うのです。きっかけや気づきの中にある子どもたちの思いというのは、ひょんなことから発展したり実現化したりするもので、何か興味を持ったことを一生懸命継続してやってみたら、素晴らしい人材になるということが多いのです。それってすごいことだと私は思います。子どもたちは身近なウーブン・シティから学ぶ、学んで何をしていこうか、と考えますよね。子どもをはじめとして市民の皆さんがウーブン・シティで開発されるサービスや技術に触れ、自ら未来について考える機会があればすごいことなので、これは本当に期待でしかないです。
隈部:市長のお話を聞いて、まずウーブン・シティの前に、子どもたちには模範を示せる大人にならなけ能性は無限大です。見たもの、聞いたものを純粋に受け止めて自分の夢に変えることができる、そんな力を持っています。私たちは、子どもたちにいい夢を見せてあげられる、道を示してあげられるような大人にならなければなと、決意を新たにしました。ウーブン・シティに関して言うと、「未来の当たり前」づくりを目指しているテストコースが自分の住んでいるまちにあること、そして、そこでどんなことに取り組んでいるのかを、ぜひ近隣の子どもたちに知ってもらいたいですね。遠くのどこかにあるのではなく、自分のまちにある。そのことが子どもたちにとっていい刺激になるといいなと思います。実際に、弊社のスタッフもトヨタ自動車(株)東富士研究所、トヨタ自動車東日本(株)などと連携して、市内の小学校の皆さんと交流させていただいています。こうした交流をはじめ、子どもたちの夢につながるような取組を進めて、地域や社会にしっかりと貢献できる、そんな「町いちばんの会社」になりたいと願っています。
◆自分以外の誰かのために
隈部:1966年以来、裾野で皆さんと、いいクルマをつくってきた。そういう絆があって今があると思います。市民の皆さんに感謝しながら、次の50年も一緒に頑張りたいなと思います。トヨタの創業以来、東富士工場でも培ってきた「自分以外の誰かのために」という想いを、このウーブン・シティでも引き継いでいきます。最近ウーブン・シティ近くを通られた方、随分建ってきたねというふうに思われていると思いますけれども、第1期のエリアに関しては2024年夏に建築工事を終え、その後準備期間を経て、2025年には一部実証実験を開始する予定です。すぐには難しいかもしれませんが、「自分以外の誰かのために」という志を同じくしていただける市民の方にも、未来のために様々な発明をするウーブン・シティのプロジェクトに参画いただけるとありがたいですね。とはいえ、私たちはまだよちよち歩きを始めたところ。市民の皆さんには、まずは温かい目で見守っていただければうれしいです。
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