■「文化のちからにより、訪れる人、住む人を魅了するまち」を目指して
皆さんは「文化」と聞いて何を思い浮かべますか?音楽や美術、演劇から地域のお祭りまで、さまざまなものがあると思います。こうした「文化」を「ゆとりある健康な心を維持し、生活を豊かにするために必要なもの」と位置づけ、市では皆さんの日常に文化があふれるよう、事業を実施しています。
例えば、「文化芸術アウトリーチプログラム事業」では子どものうちから気軽に文化芸術に触れられるよう、こども園や放課後子ども教室などを会場に、和楽器の演奏や演劇、大道芸などの公演を行っています。今年度から新たに子ども食堂を会場とするなど、より多くの子どもたちに多様な文化体験を届けられるよう、取り組んでいます。
また、本市らしい歴史や伝統ある文化の保存・活用にも努めています。世界文化遺産・富士山の構成資産である三保松原で開催する「羽衣まつり」は地元の中学生や地域の皆さんと連携し、令和5年に40回目を迎えました。
そのほかにも、本市ゆかりの徳川家康公や今川義元公が囲碁・将棋の普及発展に大きく関わったとされることにちなみ、市民参加型の「今川義元杯静岡市民囲碁大会」や「しずおか囲碁まつり」、将棋名人戦への挑戦者を決定する「A級順位戦最終局」などを開催し、囲碁・将棋文化を通じた市の魅力発信にもつなげています。
こうした取組を通して、市民の皆さんがもっと文化を身近なものとしてとらえ、本市の魅力として誇りに感じられるよう尽力していきますので、楽しみにしていてください!
■推し/徳川家康公も親しんだ「将棋」
文化振興課の平松穂乃香(ひらまつほのか)です。私は本市の文化のひとつとして、「将棋」にまつわる事業を担当しています。
本市と将棋の縁は江戸時代までさかのぼり、大御所時代の家康公が駿府の地で将棋名人制度を創設したといわれています。市では平成24年度に名人戦を誘致開催したことをきっかけに、継続して関連事業を実施しています。
特に令和5年4月には、伝統あるタイトル戦「第81期名人戦」の第2局を8年ぶりに開催し、最年少名人・藤井聡太(ふじいそうた)名人誕生に係る一戦がここ静岡市で繰り広げられました。また、囲碁の「第78期本因坊戦」とダブル開催となり、両棋戦の対局者に提供するおやつ候補を決める「おやつコンテスト」も実施しました。普段は将棋や囲碁に親しみのない人にも興味を持ってもらう機会として企画しましたが、想像以上に反響が大きく、市民の皆さんに広く関心を寄せてもらえたと思っています。
2/29(木)には名人への挑戦権をかけた「第82期A級順位戦最終局」を開催します。本対局は、「将棋界で一番長い日」と称され、白熱の戦いが深夜まで及びます。前日には対局直前の棋士の意気込みを間近で感じられる前夜祭、当日にはプロ棋士の解説とともに観戦を楽しめる大盤解説会を開催します。そのほかにも、指導将棋やこども将棋大会など、関連事業が目白押しです。ぜひこの機会に、家康公も親しんだ将棋を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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