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自治体の皆さまへ

じんけん探訪(106)

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香川県三豊市

◇同和問題啓発強調月間
県では、8月を「同和問題啓発強調月間」と定め、テレビで啓発CMを放送したり、講演会を開催したりしています。

◇同和対策審議会答申(1965年)
答申には、「同和問題の早急な解決こそ国の責務であり、同時に国民的課題である」と記されています。そして「国民的課題」とは、「習慣・風習」です。
具体的には、葬儀での「きよめ塩」、結婚式・披露宴での「ご両家」という言葉や「○○家控室」という表示などが「習慣・風習」と言えますが、私たちに社会通念として理解されているために、「みんなやっているから」という認識となります。
現在の憲法第24条では、「婚姻は両性の合意のみに基づいて成立…」となっているにもかかわらず、旧民法の「家制度」のなごりから「ご両家」という言葉が使用されていると言えます。さらに、県条例で規制されているのに、身元調査が行われるのも同様の意識からだと考えますが、このことは差別意識と結びついた風習であるため、許されるものではありません。

◇今、なお続く部落差別
私たちの知識や認識は、学校教育や行政による啓発によって形成されることよりも、日常生活での情報や経験によって築かれることの方が多いと言えます。インターネットやテレビ、新聞などから続々と入ってくる情報、また家族や友人、隣人との会話などによって形成されたものを社会意識(社会の価値観)と言います。
多くの情報がやり取りされていますが、同和問題に対するものはマイナスイメージのものが大半です。つまり、自己認識を形成していく中で、被差別部落に対するマイナスの情報が社会意識として刷り込まれていきます。
「あえて取り上げるからなくならない」という意見が意識調査で散見されますが、「そっとしておく」ことは部落問題から切り離されることではなく、社会意識として部落問題を差別的に知ることになります。そして、差別的なイメージや情報が漂う中で日常生活を繰り返すうちに、部落差別が再生産されていきます。「同和はこわい」という意識も同様です。
生活の中にある差別意識と結びついた社会通念(習慣・風習)をなくすと同時に、正しい認識こそが、部落差別解消につながると考えます。

■市人権・同和問題講演会
日時:8月20日(火)午後2時〜3時40分(受付…午後1時〜)
場所:マリンウェーブ
講師:大湾 昇(おおわん のぼる)氏(絆創膏(ばんそうこう)の会(かい))
演題:出会いと表現〜あることをないことにしない〜
※手話・要約筆記を行います。

問合せ:人権課
【電話】73・3008

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