■「現存天守」を持つ12の城の中では初
◆「城泊」で持続可能な観光まちづくり
近年、城などの文化財を、持続可能な形で保存・活用する取り組みが全国で進められています。本市でも、愛媛県の大洲城や長崎県の平戸城に続き、7月から、丸亀城三の丸にある延寿閣別館で「城泊」がスタート。新たな観光資源として期待が高まっています。
国内外の富裕層らをターゲットとした、1泊2食付き(2人1組)で税込み126万5000円の「城泊」には、どんな魅力が詰まっているのか、ご紹介します。
※城泊公式ホームページは本紙P.2の二次元コードをご覧ください。
・大手一の門では丸亀伝統の和太鼓でお出迎え
・現存天守で雰囲気のあるナイトラウンジ
・建物南側の縁側。ここからは讃岐富士や象頭山など、丸亀平野の絶景を一望できる
・現存する日本最古の茶室とよばれる「観潮楼(中津万象園内)」で煎茶のお点前
(1)夕食は、地産地消にこだわった料理や、京極家ゆかりの一皿などを讃岐漆器のお膳でご提供
(2)中津万象園にある「松帆亭」で、「丸亀うちわ」の製作体験
(3)客室には床暖房を設置。浴室は、日本製の檜風呂や最新型のシャワーを導入
・15畳の「主座敷」には、テーブルやソファを設置。床の間に丸亀藩六代藩主・京極高朗(きょうごくたかあきら)直筆の掛け軸がある
・10畳の「次の間」は寝室として活用。讃岐漆器や讃岐かがり手まり、保多織(ぼたおり)など、県の伝統工芸品を設置し、香川らしさを満喫できる
※詳細は本紙P.2~P.3をご覧ください。
〈プログラム〉
○初日
・JR丸亀駅で人力車がお出迎え
・大手一の門でチェックイン、地元保存会による和太鼓を鑑賞・時太鼓打ち鳴らし体験
・丸亀城天守を貸し切りで見学
・延寿閣別館でくつろぎのひととき
・延寿閣別館で献上の儀の後、地元の食材を使った夕食に舌鼓
・天守を貸し切りバータイム
・延寿閣別館でご就寝
○2日目
・中津万象園母屋で朝食、園内散策
・庭園にある「松帆亭(しょうはんてい)」で「丸亀うちわ」の製作実演と製作体験
・園内にある日本最古の煎茶室「観潮楼(かんちょうろう)」で煎茶のお点前体験
・延寿閣別館に戻りチェックアウト
◆延寿閣別館とは?
「延寿閣別館」は、東京都の麻布にあった旧丸亀プログラム藩主・京極家の邸宅の一部と建具を寄付いただき、昭和8年(1933)に城内三の丸に移築したもの。当時は、市が迎賓用として整備した「延寿閣」に連なる貴賓室として使われていました。
木造平屋建てで、延べ床面積は約120平方メートル。天井や床回り、欄間(らんま)、飾り金具など、大名家の暮らしがうかがえる構造になっています。
◆城泊事業開始を記念して「延寿閣別館」に関する資料を公開
企画展「わたしたちのまちの明治・大正・昭和―資料でみる丸亀の近代―」[無料]
日時:7月13日(土)~9月1日(日)午前9時半~午後4時半
場所:市立資料館 1階企画展示室
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