■小中一貫教育・小中一貫校について〔その1〕
◇はじめに
仁淀川町では、児童生徒数の減少に伴い町立小中学校の小規模化が進行していく中で、魅力と活力のある学校づくりを目指し、よりよい学校の形を検討してきました。2月には、学校再編検討委員会から、町内の小中学校を小1校、中1校とする小中一貫校を設置すべきとの提言をいただきました。また、3月には町総合教育会議を開催し、今後の学校の形を検討した結果、将来を担う子どもたちの教育効果を第一に考え、より良い教育環境の実現に向け、学校再編検討委員会の提言に沿う方向で学校再編を進めていく方針を決定しました。
ところで、地区懇談会などで、小中一貫校とは何か、町はどのような学校づくりを考えているのかといった多数の声をいただきました。そこで、今月号からシリーズで学校教育などについて載せていくこととしました。町の将来に関わることですので、その都度ご意見などをお寄せいただければ幸いです。
◇小中一貫教育・小中一貫校が求められる背景
近年、全国で小中一貫校が増えてきていますが、その背景として、主に次のことが挙げられます。
ア 近年の教育内容に対応した学力向上の必要性
・小学校中・高学年への外国語の導入
・プログラミング学習、ICT※1の活用
・思考力・判断力・表現力を育成するための学習活動の充実など
イ 発達の早期化への対応の必要性
・身体の早熟化、思春期の早期化
ウ 小学校高学年からの不登校・長期欠席の増加への対応の必要性
エ いわゆる「中1ギャップ」※2への対応の必要性
・小中学校の授業形態(小学校…学級担任制/中学校…教科担任制)
・小中学校の指導方法(小学校…丁寧にきめ細かく指導、比較的活動型の学習が多い/中学校…小学校に比べてスピードが速く学習内容が多い)
・小中学校の学習の定着度を測るための評価方法の違い(小学校…単元テスト中心/中学校…定期考査中心)
こうした状況の中、これまでも小中学校間で情報共有・連携を進めてきましたが、義務教育9年間の学びの系統性・継続性をさらに深めるため、小中一貫校が求められています。
次回は、仁淀川町の目指す小中一貫校について掲載します。
〔用語説明〕
※1 ICTとは、パソコンやタブレット端末、インターネットなどの情報通信技術のことです。
※2 中1ギャップとは、中学校へ進学したとき、これまでの小学校生活とは異なる新しい学習環境・生活スタイルなどになじめず、授業についていけなくなったり、不登校やいじめが起こったりすることです。
問い合わせ:仁淀川町教育委員会
【電話】35-0019
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