文字サイズ
自治体の皆さまへ

【特集】倉吉の過去・現在・未来が見える 博物館にでかけよう(2)

2/30

鳥取県倉吉市

■倉吉のお宝紹介
学芸員イチオシの収蔵品や知られざる見どころをご紹介します。
イチオシの収蔵品は、展覧会のテーマに応じて展示されます。
展示期間中は、ぜひご覧ください。収蔵品の一部は博物館アーカイブで見ることができます。

◆美術(展示室1~3)
▽中井金三《バラ》
中井金三は「郷土美術の父」とも言える存在で、多くの画家たちが中井の教えを受けて育ち、現在にも繋がっています。

▽菅楯彦《舞楽青海波図屏風》
菅楯彦は倉吉市名誉市民の日本画家。幼少期に家族で大阪に移転したが、倉吉には親類もあり、度々訪れているためゆかりの地も多い。

▽大坂弘道《黒柿蘇芳染宝相華文嵌荘花形盒子(くろがきすおうぞめほうそうげもんがんそうはながたごうす)》
大坂弘道は倉吉市名誉市民で重要無形文化財「木工芸」保持者。この作品は大英博物館が収蔵したいと熱望したもの。

◆歴史・民俗(歴史民俗資料館)
▽柄帳
絣の幾何文様のデザイン帳。旧蔵者は倉吉の版画家・長谷川富三郎で、民芸運動の師である柳宗悦(やなぎむねよし)から調査研究のためにこの柄帳の借用を求められたが、大切な資料の散逸を心配した長谷川は倉吉から持ち出すことを拒否、この依頼を断っています。

◆自然
▽オオサンショウウオの標本
1979(昭和54)年に広瀬で保護後死亡した個体を液浸標本(えきしんひょうほん)化。幼少期に強烈なインパクトを与えられた市民は多い。

◆日系アメリカ人家具デザイナーのジョージ・ナカシマがデザインしたコノイドチェア、ラウンジチェアでくつろぐことが出来ます。建築やデザイン好きなお客さんは「え!ナカシマですか?」と驚かれます。

◆考古(展示室5)
▽鹿埴輪(県指定保護文化財)
首を少しかしげたポーズをとる愛らしい鹿の埴輪です。

▽全身像鬼瓦(県指定保護文化財)
お寺の屋根に葺(ふ)かれた鬼瓦で、鬼の全身を表現しています。下部に手足をつくっており、相撲でみられる蹲踞(そんきょ)の姿勢をとっています。

◆第5展示室の休憩スペースは打吹公園椿の平が一望でき、桜の季節、新緑、紅葉など四季折々の美しい景色を楽しめる穴場です。

■体験しよう
博物館では、倉吉の歴史文化や自然を知ってもらうため、展覧会や講座、観察会などを開催しています。その中でも定期的に開催している催しをご紹介します。倉吉をより深く知り、魅力に触れる催しにぜひご参加ください。

◆前田寛治大賞展
郷土の洋画家で昭和初期に独自の写実主義を提唱した前田寛治の顕彰とコレクション形成を目的に実施している指名応募制のコンクール展。現在は4年に1回実施。45歳以下の具象絵画を描く作家を指名しています。日本橋髙島屋美術画廊と倉吉博物館の2会場で展覧会を実施。大賞受賞作品と会期中の人気投票で1位を獲得した作品(市民賞受賞作品)を市が買い上げて倉吉博物館に収蔵しています。これまでの所蔵作品数は27点。2023年に第11回前田寛治大賞展を実施しました。第1回審査には当時の牧田市長も出席され、次点作品を個人で買い上げ倉吉博物館に寄贈されています。

◆菅楯彦大賞展
倉吉市名誉市民で日本画家・菅楯彦の顕彰とコレクション形成を目的に実施している指名応募制のコンクール展。現在は4年に1回実施。58歳以下の日本画家を指名しています。京都文化博物館と倉吉博物館の2会場で展覧会を実施。大賞受賞作品と会期中の人気投票で1位を獲得した作品(市民賞受賞作品)を市が買い上げて倉吉博物館に収蔵しています。これまでの所蔵作品数は24点。2026年に第11回菅楯彦大賞展を実施予定(大阪万博開催の影響を受けて1年ずらして実施)。

◆緑の彫刻賞
国内外で活躍する実績ある彫刻家に賞を贈り、受賞者にオーダーメイド方式で作品を制作してもらいます。すでにある作品を買い上げるのではなく、受賞者が倉吉を訪れ歴史文化などを感じ、作品を制作しているところが特徴です。作品は倉吉線の跡地を活用した散歩道「緑の彫刻プロムナード」などで見ることができます。プロムナードは、東京スカイツリーの監修者で第1回倉吉:緑の彫刻賞受賞者で審査委員をつとめた澄川喜一氏指導のもと、湯梨浜町出身の彫刻家・湯村光氏が設計しました。沈黙の彫刻家と呼ばれた毛利武士郎の作品がエースパック未来中心にあり、作品を目当てに訪れる人も多いです。

◆倉吉市美術展覧会
倉吉市をはじめ鳥取県中部の皆さんの創作活動の成果を発表する場として親しまれている展覧会。日本画・洋画・版画・彫刻・工芸・書道・写真・デザインの8部門から成ります。高校生や大学生の出品もあり、幅広い世代の作品を見ることができます。毎年6月に開催しています。

◆夏休み自然科学展
毎年8月に「あらたな発見・感動の世界」をテーマに倉吉自然科学研究会の協力を得て開催する自然科学部門の企画展。天体・鳥・昆虫・植物・魚・鉱物の6分野で写真や標本展示を行います。水槽を設置して魚の生体展示や顕微鏡展示なども行っています。

◆倉吉市創作文華展
倉吉市をはじめ鳥取県中部の皆さんの創作活動の成果を発表する場として親しまれている展覧会。俳画・ちぎり絵・押し絵・水墨画・切り絵・絵手紙・押し花絵・その他の8部門から成ります。毎年3月に開催しています。

◆博物館講座
倉吉の歴史や文化、芸術を学ぶ場として、博物館の外で開催する講座。特別展の関連講座として、また、地区コミュニティセンターとも連携し、身近な地域の文化財などをテーマに、博物館資料を持ち出して行う場合もあります。近年では、打吹城跡をはじめ城をテーマにした講座が人気でした。

◆自然ウオッチング
天体、植物、昆虫、鳥、魚の観察会。中部地域の自然の豊かさを実感できます。「おさかな教室」「天神川のサケを見よう」「春の打吹山を見よう」は毎回多数の参加者がある人気講座です。

9月は特別展「大御堂廃寺」を開催しているよ。詳しくは本紙23ページを見てね!

博物館を飛び出して、まちの中や自然の中でも開催中!

問合せ:倉吉博物館
【電話】22-4409
【FAX】22-4415

※詳細は、本紙P.4~5をご覧ください。

<この記事についてアンケートにご協力ください。>

〒107-0052 東京都港区赤坂2丁目9番11号 オリックス赤坂2丁目ビル

市区町村の広報紙をネットやスマホで マイ広報紙

MENU