子ども食堂に代表されるような、家庭や学校以外の子どもの居場所づくりが、全国的に進められています。
核家族化や家庭を取り巻く環境が複雑化・深刻化し、地域とのつながりが希薄となる中、子どもが安心して過ごせる居場所がなく、孤立することもあります。
そのような状況の中ここ南部町では、地域の方の協力によって、子どもの居場所づくりの取り組みが広がっています。放課後や休日の居場所、学校に行きづらい子どもの日中の居場所など、子どもが気軽に立ち寄り、ありのままの自分で過ごせる居場所がたくさんあります。
今月号では、地域の中に広がっている〝子どもの居場所〞や、その活動に携わる方々の想いをご紹介します。地域のみんなで子どもを育てる取り組みを知り参加することで、あなたも地域の子どもを育てる一員になりませんか。
■いつでも だれでも 自由に過ごせる
「子ども第三の居場所」
″法勝寺温泉 別館″オープン!
日時:10:00~20:00 ※閉所日…水曜
場所:南部町法勝寺507
◆子ども第三の居場所とは
日本財団では、すべての子どもたちが未来への希望を持ち、安心して過ごせる居場所を設け全国に広げる、「子ども第三の居場所」事業に取り組まれています。
青年海外協力協会南部事務所(以下、JOCA南部)が日本財団の助成を受け、ここ南部町にも「子ども第三の居場所」が誕生しました。その名も、〝法勝寺温泉別館〞。場所は法勝寺温泉(旧法勝寺高校跡地)のすぐ近く。法勝寺宿街道の空き家だった古民家が、家庭や学校に次ぐ、子どもの新たな居場所に生まれ変わりました
◆「ごちゃまぜ」の空間
〝別館〞を利用するのは子どもだけではありません。地域の人、就労スタッフなど様々な人が「ごちゃまぜ」の環境の中で関わり合いながら、子どもたちが成長していけるよう、誰でも気軽に利用できる飲食店やゲストハウスが併設されました。「ごちゃまぜ」をキーワードに事業に取り組む法勝寺温泉別館ならではの居場所となっています。
◆共に支え合う存在に
人間関係等の悩みを抱え、家庭や学校に居づらくなったりした子どもたち。支援センターなどの環境も合わなかった時の居場所はあるのだろうか?
そんな疑問が浮かび、「子どもの選択肢が増えれば」と事業に踏み出したと、中心となったJOCA南部の増田さんは語ります。
「居場所がなくて悩んでいた子どもたちが、この場所でいろいろな人と関わり、地域の人に支えられながら様々な経験を積むことで、地域を支える立場にもなって、自分の存在意義を高めていってほしい」と、悩みを抱える子どもたちの受け皿となる新たな取り組みに熱意を燃やしました。
○開所式で司会を担当した段塚葵衣さんと亀尾亜希さん(西伯小6年)
「司会は緊張したけど楽しくできました。放課後に友達と別館に来て、宿題をしたりして過ごしたいです!」
問合せ:法勝寺温泉 別館
【電話】36-8019
<この記事についてアンケートにご協力ください。>