9月3日に開会した令和6年9月境港市議会定例会の冒頭で、伊達憲太郎市長が、2期目となる今後の市政運営の方向性を示す所信表明を行いました。
なお、所信表明の全文は市ホームページから確認できるほか、秘書広報課でもお渡しできます。
■「笑顔あふれる日本一住みたいまち境港」を実現するため
令和6年9月定例市議会にあたり、今後の市政運営について所信の一端を申し上げ、議員各位並びに市民の皆様のご理解とご協力をお願いするものであります。
このたびの市長選挙におきまして、引き続き市政の重責を担わせていただくこととなりました。無投票での再選という結果に、これまで以上に、責任の重大さを痛感しているところであります。
私は、市長就任以来、「公正」「利他の心」を信条に、「良いもの」は継続・発展させ、「変えるべきもの」はスピード感を持って大胆に変えていく姿勢のもと、全力で市政運営を行ってまいりました。
今後におきましても、謙虚さと初心を忘れることなく、境港市のさらなる発展のため、誠心誠意まい進していく覚悟であります。
1期目におきましては、市民の皆様の命と健康・生活を守るため、「新型コロナウイルス感染症対策」や「物価高騰対策」にしっかりと取り組み、時機を逃さず市民生活と地域経済の下支えを図ってまいりました。コロナ禍ではありましたが、従来から取り組んできた「子育て支援」「人口減少対策」に加え、私が1期目の公約に掲げた「環境対策」「空き家対策」「共生のまちづくり」「行政のデジタル化」等にも積極的に取り組み、一つひとつ着実に成果を積み上げてきたところであります。
2期目では、公約に掲げた「小中学校の再編」「市庁舎の建て替え」「地域公共交通の構築」をはじめ、「高規格道路網の整備」や「雨水管理総合計画に基づく浸水対策」など、本市の将来に大きく影響する重要な事業に道筋をつけ、「笑顔あふれる日本一住みたいまち境港」を実現するため、全力で取り組んでまいります。
◆1期目から引き続き取り組む8つの公約
◇市民とともに「協働」「共生」「笑顔」をキーワードにしたまちづくり
行政、自治会、市民などが連携し、みんなの力で住みよいまちを実現する「協働のまちづくり」を引き続き推進していきます。
あわせて、子どもから高齢者まで、障がいのある方や外国人、性的マイノリティの方など、すべての人が安心して「笑顔」で暮らせる「共生のまちづくり」を進めていきます。
◇子育て支援、人口減少対策
「子育てするなら境港」を掲げ、妊娠期から子育て期にわたる切れ目のない総合的な支援の充実を図っていきます。
出会いや婚活に対する支援に加え、経済界とともに雇用と所得の創出に取り組み、婚姻率の向上につなげていきます。
HPVワクチンの接種や検診の大切さを周知し、子宮頸(けい)がん対策の取組を進めていきます。
◇「支え愛」による超高齢社会対策
フレイルサポーターの皆さんと一緒にフレイル予防の取組を広げ、心身ともに元気でいきいきと暮らすことができる高齢者を増やすとともに、一人ひとりに寄り添った取組を進め、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らせるまちを目指していきます。
◇「さかな」「鬼太郎」「港」を生かしたまちづくり
産地境港のおいしくて品質の良い水産物を国内外の消費者へ届けていきます。
また、水木しげるロードとリニューアルした水木しげる記念館を活用した誘客・教育旅行の誘致や、「港湾」「漁港」「空港」の3つの港の機能強化・利用促進にも力を入れていきます。
◇大切な海を守る環境づくりや空き家などの生活環境対策
海洋プラスチックごみ対策やブルーカーボンの創出など、持続可能な脱炭素社会の実現に向けた取組を推進していきます。
また、空き家対策や原子力を含む防災対策では、地域での助け合いの取組を強化し、市民の皆様の安全・安心の確保に努めていきます。
◇中海・宍道湖・大山圏域の高規格道路網の早期実現
圏域を「8の字」で結ぶ高規格道路網を構築するため、「境港出雲道路の整備推進」「山陰道の四車線化」とあわせて、「米子・境港間の高規格道路」の事業化早期実現に向け、圏域一丸となって取り組んでいきます。
◇未来にツケをまわさない行財政運営
行政コストの削減を徹底するとともに、自主財源の確保や基金の積立てを継続し、未来にツケをまわさない行財政運営を行っていきます。
また、窓口サービスなどのDXを進め、市民サービスの向上につなげていきます。
◇新型コロナウイルス感染症対策
場面に応じたマスクの着用や手指消毒など基本的な対策の周知を図るとともに、重症化リスクの高い方を対象にワクチン接種費用の助成を行うなど、市民の感染対策に努めていきます。
◆2期目に新たに取り組む3つの公約
◇小中学校の再編
できる限り早く、学校再編計画の素案を作成し、市民の皆さんと多くの議論を交わし、子どもたちの学びや成長を第一に考えた学校づくりを目指し、再編計画をまとめていきます。
◇市庁舎の建て替え
新庁舎の建設規模や場所など、庁舎建て替え計画の素案を早く作成し、市民・事業者の皆様と意見交換を行ったうえで、建て替え計画をまとめていきます。
◇地域公共交通の構築
AIを活用したオンデマンドバスを導入するなど、持続可能で、より利便性の高い地域公共交通の構築に取り組んでいきます。
9月定例市議会で可決された主な議案は、市報11月号に掲載します。
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