「発達障がい」は認知度が低く周囲の誤解もあるため、本人、家族、周りの人に「発達障がい」を知ってもらうきっかけ作りとして掲載します。今回は限局性学習症について紹介します。
■限局性学習症とは?
限局性学習症とは、知能には問題がなく、目も見え、耳も聞こえていて、学習環境や本人の意欲にも問題がないにも関わらず、「読み書き」や「計算」など特定の領域の習得や成績にさしさわりがでてしまう障がいです。
限局性学習症の原因は、脳内の特定の分野の働きに不具合やアンバランスがあるためだと考えられています。
障がいに気づきにくいため、「努力不足」「怠けている」「やる気がない」などと誤解されて辛い思いをすることが多いようです。
限局性学習症のある人が自信を持って学習できるよう、適切な支援・理解が必要です。
自閉スペクトラム症や注意欠如・多動症(ADHD)と合併している場合もあります。
■限局性学習症の種類
▼読字障がい
読字障がいの背景には文字を音に変えることに著しい困難さがあります(例えば「あ」という文字を見て、「あ」という音を思い出すまでに時間がかかる、など)。
そのため、単語や文章を読むときに時間がかかり、とても疲れます。その結果、本を読むことを嫌い、知識や語彙が不足し学力の低下を招きます。
▽例えば
・ひらがなの1文字ずつは読めても単語になると読みづらい
・単語の文字を逆さに読んでしまう(「いか」→「かい」など)
・形の似た文字を間違って読んでしまう(「め」と「ぬ」など)
▼書字障がい
読字障がいがあると、結果的に書字の問題も示す場合が多くみられます。
また読むことに困難がなくても文字の形を正しく捉えることや、形を正しく覚えておくことが困難で、書字を誤る症状を示します。
▽例えば
・書き順や字形が覚えづらい
・文字をます目や行におさめられない
・よく似た形の字、画数の多い漢字の誤りが多い
▼計算障がい
計算障がいの背景には、数量のイメージが持ちにくかったり、数量のイメージと数字とを一致させることがうまくいかないということがあります。そのため、足すとか引くという数の操作がうまくいかないのです。
計算障がいは、計算だけでなく、図形や空間の認知、算数的推論などの面でも困難をきたす場合があります。
▽例えば
・数字や記号を理解できない
・簡単な計算が(指を使わなければ)できない
・繰り上がりや繰り下がりが正しくできない
※鳥取県発達障がいハンドブックより
問合せ先:福祉あんしん課
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