■介護で無理をしていませんか?地域にこんな人はいませんか?
みんなで防ぎましょう“高齢者虐待”
無意識のうちに、虐待になっていませんか?うまくできないことや、理解できないこと、忘れてしまうことなどを責めたり、怒ったりしていませんか?
◇身体的虐待
・何度も同じ失敗をするので、叩いたりつねったりする。
・本人に向けてものを投げつけたり、ものを壊したりする。
・不自然な傷や痣があるのに理由を聞いてもはっきりしない。
・「家にいたくない」「蹴られる」などの訴えがある。
・徘徊を防ぐためや世間体が悪いなどの理由で、本人の行動を制限する(外から鍵をかけて閉じ込める)。
◇心理的虐待
・何回も同じことを聞くので、無視する、大声を出す。
・老化現象やそれに伴う言動などを嘲笑する、それを人前で話し、恥をかかせる(排泄の失敗、食べこぼしなど)。
・子どものように扱う。
・台所や洗濯機を使わせないなど、生活に必要な道具の使用を制限する。
・家族や親族、友人などとの団らんから排除する。
◇性的虐待
・人前で排泄行為や着替えをさせる、おむつ交換をする。
・排泄や着替えの介助がしやすいという理由で、下半身を裸にする、下着のままで放置する。
◇介護・世話の放棄・放任
・お金がかかるので、病院を受診させていない、介護サービスを利用させていない。徘徊や病気の状態を放置する。
・汗をあまりかかないので、入浴や着替えをあまりさせず、衣類や寝具が汚れたままでいる。
・同居人等による高齢者虐待を放置する。
・おもらしをしないようにと水分摂取量を制限し脱水症状や栄養失調の状態にある。
・ごみを放置する、冷暖房を使わせないなど、劣悪な環境の中で生活させる。
◇経済的虐待
・本人の希望する金銭の使用を理由なく制限する。
・年金や貯金通帳、財産を管理し、自分の借金返済等のために無断で使用する。
・入院や受診、介護保険サービスなどに必要な費用を滞納する。
・世帯の生活が苦しいため、本人に必要な使用より他の家族の使用を優先する。
この他にも、本人自身が認知症やうつ状態のために生活に関する判断能力や意欲が低下し、援助を求めずに放置されている状態“セルフネグレクト(自己放任)”があります。
■高齢者本人の立場になって考えてみましょう -誰もが直面する問題です-
認知症やその疑いがあるなど、本人がSOSを出せないことがあります。
介護されている場合など、「家族に面倒をかけている」という負い目や、自立がままならない自分へのあきらめの感情などが背景としてあると思われます。
「高齢者虐待防止法」で、虐待に気付いた人は、市町村に通報する義務が定められています
虐待の確信(証拠)がなくても疑われる場合は、問題が深刻化する前に対応できますので、1人で悩まず、迷わず相談してください。
虐待者を罰することが目的ではなく、介護負担の軽減や安定した生活を送れるよう、一緒に考え、調整していきます。
◇介護をしている人へ
・認知症を正しく理解し、環境調整や対応方法を改善することで、認知症による行動障害も軽減できると言われています。
・介護をする人に病気や障害があったり、経済的に困窮していたり、介護の方法が分からなかったりして、虐待が起こっている場合もあります。
・1人で、家族だけで頑張りすぎず、介護サービスを効果的に利用するなど、介護をする人が心身ともに余裕をもって介護ができることが大切です。
・介護の悩みや思いをひとりで抱え込まずに、周囲に相談しましょう。
・自分をいたわる心を忘れずに、健康管理や気分転換、好きなことをして息抜き(リフレッシュ)をしましょう。
高齢者虐待を防ぐためには、地域住民の人が中心となって、介護している家庭やひとり暮らしの高齢者に声掛け、あいさつを交わすなどして優しく見守り、地域から孤立させないことが大切です。
◇相談窓口
包括支援センター(串木野庁舎2階)
【電話】33-5644
※通報者や内容に関する秘密は守られます。安心して相談してください。
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