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SATSUMA×WORK さつま×しごと(Vol.33)

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鹿児島県さつま町

■瓦葺職人×瀬戸口 三千雄
職人たちの熟練の技によって葺(ふ)かれた瓦屋根。優れた耐久性と美しい造形を兼ね備え、災害の多い日本で古くから街並みを形作ってきました。柏原地区にある有限会社瀬戸口屋根工業で、副社長を務めるのが瀬戸口三千雄さん。「仕事も趣味も瓦葺き」と瓦へいちずな愛を注ぐ職人です。
家族で瓦に携わっている瀬戸口さん一家。兄が開発し、父と親戚の工場長が作った瓦を、瀬戸口さんがビスや南蛮漆喰(しっくい)と呼ばれる葺き土を使って屋根に固定して仕上げます。「自分の手掛けたものが何十年も形に残るのが、この仕事の魅力の一つですね。他の職人が見ても『きれいだな』『瓦にうるさいやつだな』と思われる屋根を目指しています」と話す瀬戸口さん。瓦を葺いた後も屋根が長持ちするよう、修理やメンテナンスも行います。「瓦は『葺いて終わり』ではなく、その後のケアが大切です。瓦葺きの際は、今後の修理やメンテナンスがしやすいような施工を心掛けています」と話します。塗装や外装など様々な分野に精通する瀬戸口さん。その知識を生かして建物に合った屋根を提案しています。「屋根は家という大切な財産を守るもの。お客様に寄り添った提案をしていきたいですね」と笑顔を見せます。
同じ志を持つ職人を育てたいと職業訓練指導員の資格を取得した瀬戸口さんは、雨で現場での作業ができない日には工場で技術講習会を開くなど従業員育成に力を入れています。「自分が職人になれたのは、素晴らしい技術を持った先輩方の指導のおかげ。自分も持っている知識や技術は惜しみなく伝えていきたいです。うちの会社で経験を積んだ若い人たちが、将来この町で活躍する職人になってくれたらうれしいですね」と語る瀬戸口さん。培った技術を伝え継ぐ姿は、未来の職人たちの道しるべとなっています。

○瀬戸口 三千雄(せとくち みちお)さん(35)
柏原地区出身。高校卒業後海上自衛隊に入隊する。3年間の任期を終え、瓦葺職人になるために帰郷。エステティシャンの妻のサポートを受けながら仕事に励む。
Instagramで仕事の様子を随時配信。本紙またはPDF版掲載の二次元コードよりご覧ください。

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