■教師×宮川郁代
「生徒が頑張っている姿を一番近くで応援できるのが、教師の特権」そう話すのは、宮之城中学校で社会科の教師として教壇に立つ宮川郁代さんです。同校に赴任して2年目。勉学に励む生徒たちに温かいまなざしを向けています。
小学生の頃は、遊ぶことよりも勉強の方が好きだったという宮川さん。算数の宿題で分からない問題があると、いつも高校の数学教師だった父に解き方を教わっていたと言います。
「質問すると、他の作業をしていても必ず手を止めて丁寧に教えてくれました。私が教師を志したのも、そんな父の姿に影響を受けたからなのかもしれません」と振り返ります。大学卒業後、教職の道へと進んだ宮川さん。生徒が勉強に興味を持ってくれるにはどうしたらいいか、毎日考えながら授業に臨んでいます。
「社会科は一方的な説明になりやすい教科なので、生徒が飽きてしまわないよう心掛けています」と話す宮川さんは、歴史や地理のクイズを出題したり、授業に関連する動画を見せたりするなど工夫を重ねています。
「一人ひとり学習方法は様々なので、全員に合った教え方を実践するのは難しいですね。教師になった今でも勉強中です」と話します。
小学6年生からトロンボーンを続けている宮川さん。現在は、宮之城吹奏楽団に入団し、定期演奏会や町内外のイベントで演奏しています。
「さつま町に来る前から、新聞で宮之城吹奏楽団の記事を見ていたので、宮之城中学校に赴任したら絶対に入ろうと思っていました。町内の色々な所で演奏していると、学校の中だけでは分からない町の様子なども見ることができてとても楽しいです」と笑顔を見せます。1月28日には、みやんじょ吹奏楽フェスタに出演する同楽団。年に一度の音楽の祭典で奏でられる美しい音色は必聴です。
○宮川 郁代(みやかわ いくよ)さん(45)
鹿屋市出身。高校教師の父の転勤で小学生時代を奄美大島で過ごす。当時は民放が映らない地域に住んでいたため毎週NHKの大河ドラマを見るのが楽しみだった。その影響で歴史に興味を持ち、東北大学で日本史を学ぶ。卒業後、鹿児島に帰り、社会科の教師となる。
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