「食欲が抑えられない」「お腹一杯になる感覚がない」「食べることがやめられない」
食欲が抑えられないのは、自分の意志が弱いせいだと思ってはいませんか?あなたの責任ではありません。実は脳の変調によるものだといわれています。
■脳の変調とは?
通常、必要量を食べると体の中にある脂肪細胞から脳へ、満腹感を知らせる信号が送られます。しかし、肥満などで脂肪細胞が増えると、間違った信号が脳へ送られるようになり、必要量を食べても満腹感を感じない脳へと変調していきます。これが食欲が抑えきれず食べ過ぎてしまう原因です。脳の変調は肥満以外にも、糖分や塩分、脂肪分を多く含む「超加工食品」と呼ばれる食品を習慣的に食べることで起こるといわれています。
[超加工食品の例]
工業的に作られた油脂:スナック菓子、カップ麺、菓子パン
工業的に作られた甘味:炭酸飲料、果実飲料、コーヒー飲料、スポーツ飲料などの清涼飲料水、乳酸菌飲料、ゼリー、アイスクリームなどの冷菓
動物性脂肪:ソーセージやハムなどの加工肉
※超加工食品ではありませんが、肉、豚油(ラード)、牛脂などの動物性脂肪も、食べすぎると脳の変調を起こす食品といわれています。
■脳の変調を修正するために
○食品成分表示や原材料をチェック
食品成分表示の欄には下記のとおり表記されています。食品を選ぶときの参考にし、食べすぎないように気を付けましょう。
[食品成分表示や原材料の例]
工業的に作られた油脂:植物油脂、パーム油、マーガリン、ショートニング、マヨネーズ など
工業的に作られた甘味:異性化液糖、果糖ブドウ糖液糖、ブドウ糖果糖液糖 など
動物性脂肪:肉、豚油(ラード)、牛脂、鶏脂 など
■脳の変調を修正する「短鎖(たんさ)脂肪酸」
現代の食環境では、脳の変調の原因となる食べ物を全く食べないということは困難です。しかし近年の研究で、短鎖脂肪酸という物質が変調した脳を修正することが分かってきました。短鎖脂肪酸は、私たちが摂取した食物繊維をもとに体の中で作られる物質です。食物繊維を多く含む、野菜やキノコ、海藻類を積極的に食べるようにしましょう。
○玄米も脳の変調をサポート
玄米に含まれるγ(がんま)-オリザノールは、脳に作用して高脂肪食を摂取する欲求を抑える効果があるという研究成果が発表されています。体重減少や食後高血糖、脂肪肝、脂質異常症などの改善も期待されます。玄米は自分で炊飯する以外にも、温めるだけの手軽なレトルトパックで食べることができます。
問合せ:ほけん福祉課 保険係
【電話】(0996)24-8932
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