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島の四季彩 コブナグサ(イネ科)

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鹿児島県中種子町

漢字表記:小鮒草
別名:カリヤス(刈安)…特に伊豆諸島の八丈島で呼称
分布:日本全国、台湾・極東~東南アジア~中央アジア
生育地:湿った草地
湿った路傍や田の畦でよく見られる高さ20~40cmの夏緑性の1年草です。和名は葉の形をフナに見立てたものと言われています。その名のように、かわいい感じがする植物です。葉は互生し、その基部は茎を抱きます。葉の縁や葉鞘には毛があります。花期は秋で、花穂が茎頂に4~10本、放射状に出ます。伊豆諸島の八丈島では刈安(カリヤス:別種にススキ属の植物があり、そちらが正式な和名)と称し、地域の特産品である黄八丈の染料になっています。こんな野草が江戸時代の本草書にも登場し、よく知られていたのは、染料としての価値が知られていたからではないでしょうか。こんなちっぽけな野草のこのような有用性が知られていたとは、大変な驚きです。大島紬の染色に通じるような気がします。
写真・資料提供:香月茂樹さん(元薬草試験場長)

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