◆禁煙のメリット
今月は健康増進普及月間です。これは、一人ひとりが健康に対する自覚を高めて、健康づくりの実践を促進していくことを目的に設けられています。そこで、今回は禁煙することのメリットについてお伝えします。
まず、図1のような病気になるリスクを減らすことができます。なぜなら、たばこの煙には依存性をもつ「ニコチン」、発がん物質を含む「タール」、動脈硬化を進行させる「一酸化炭素」などが含まれているため、禁煙することでこれらの有害物質による害を減らせるからです。
(図1)
※詳細は本紙をご覧ください。
また、味覚や嗅覚が改善することで食べ物が美味しく感じたり、心臓の機能が改善することで血行が良くなり、肌が艶やかになったりと身近な変化を実感できるようになります。そのほか、喫煙に費やしていた時間分(例:一本約5分×一日15本=約75分)、一日ゆとりをもって過ごすことができます。吸っていた本数が多い人ほど、それを感じやすいはずです。
「身体に悪いのは分かっているけど、やめられない」のは、ニコチン依存症という病気のためです。ニコチンは体に取り込まれると脳から快感物質(ドーパミン)をたくさん出します。それによってリラックスした気分になるのですが、その感覚はほんの一瞬で30分~1時間もすればニコチンが切れ、イライラしてきます。そうすると、一瞬の強い快感を求めて繰り返したばこを吸ってしまうのです。
では、禁煙にどう取り組めばよいでしょう。方法は『自力・市販薬・禁煙外来』の3つがあります。このうち、市販の禁煙補助薬や禁煙外来での治療は、自力での禁煙より「比較的楽に・より確実に・あまりお金をかけずに」たばこを止めることができます。
比較的楽に=離脱症状を和らげる
より確実に=成功率が4~6倍
あまりお金をかけずに=健康保険を使った禁煙治療は、治療条件によりますが3割負担の場合で約13、000円(12週間分)。たばこ代より安くで治療ができる。
◇禁煙外来とは
一定の条件を満たせば、健康保険を使って治療を受けられます。標準的な治療では、ニコチン依存度の判定(問診など)や呼気検査、依存度に合わせた薬の処方、禁煙へのアドバイスを受けることができます。治療期間は、12週間で5回(初回診察含む)の診察を受けます。未成年の喫煙者、加熱式たばこを使用している人も健康保険を使って治療を受けることができます。鹿児島県のホームページに禁煙支援医療機関が掲載されていますので、病院を選ぶときの参考にしてみてください。
参考資料:
・冊子「禁煙は愛」日本医師会
・禁煙のすすめ 日本心臓財団
・禁煙支援マニュアル第2版 厚生労働省(図1)
問い合わせ:保健課健康推進係
【電話】23-1311(内線1242)
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