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自治体の皆さまへ

-特集-毎日を支える「自治会」。(1)

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鹿児島県 出水市

■もし、自治会がなくなったら。
同じ区域内の住民同士で親睦を深め、ひとりではできないことをみんなで協力し、支え合いながら活動する団体『自治会』。現在出水市では2自治会が活動しています。各地域の特色を生かした行事や美化作業、公共設備の管理に子供会活動など活動内容は多岐にわたります。
そんな私たちの生活の最も身近にある団体「自治会」は、現在「加入者の減少」という大きな問題に直面しています。市内全体の自治会加入率は今年に入り過去最低の70%にまで落ち込み、減少の一途をたどっています。
市は平成30年に自治会に加入されていない方を対象にアンケートを行いました。その中で「自治会に加入しない理由」として一番多かった意見は「自治会の必要性を感じないから」というものでした。
現実、自治会に加入しなくても生活することはできるでしょう。しかし、今後も必要性を感じない人が増え続けると、自治会は崩壊を免れません。自治会は本当に必要ないのか。
『もし、自治会がなくなったら。』
私たちの生活にどのような影響が出るのでしょうか。

■自治会がなくなることで起きる 私たちへの影響
01.地域コミュニティの弱体化
自治会は地域のイベントを通じて住民同士の絆を深める役割を担っています。これらがなくなると、地域のつながりが失われ、孤立した生活が増えるおそれがあります。顔や人柄を知ることのできるイベントが無くなることで近所の人が歩いていても誰か分からない、知らない人には挨拶しなくなる状況が生まれます。

02.防犯・防災力の低下
地域の防犯活動や防災訓練などは、自治会を中心に行われています。この機会がなくなると、災害時の対応や犯罪予防の体制が整わなくなり、住民の安全が脅かされる可能性があります。「自助・共助・公助」という言葉がありますが、地域のつながりが欠けていると地震や台風などの災害時に、誰が住んでいるか分からず、近所の人の助け(共助)を得られない可能性があります。

03.公共設備の負担増
防犯灯の管理やごみ収集所の設置・管理など、自治会が担っている公共設備の管理が個人の責任になり、コストと労力の増加が予想されます。防犯灯の電気代支払いや管理、ごみ収集所の清掃などを自治会がおこなっていることを知らない人も多いのではないでしょうか。

04.情報伝達の断絶
市の発行物の多くは自治会を通して住民に配布されています。自治会がなくなった場合、発行物を各世帯へ直接郵送することになるため、税金で賄っている郵送料の急増が予想されます。また、回覧板等の廃止により、インターネットを利用できない高齢者が情報を得る手段が失われてしまいます。発行物のほかにも自治会放送による情報発信もなくなってしまいます。

05.生活環境の悪化
ごみ出しのルール違反が増えるなど、公共の場のマナーが低下する可能性があります。また、各自治会で行っている市道清掃などの美化清掃がなくなるため、景観が悪化する可能性があります。これまでと同様の綺麗な景観を維持するには市内全域分の清掃作業を委託するなどのコスト急増が予想されます。

■私たちの毎日は、自治会に支えられている
このように、自治会がなくなることで私たちの毎日は大きな影響を受けてしまいます。私たちの日常生活を支えているのは間違いなく「自治会」です。そしてもうひとつ、自治会が私たちに提供しているものがあります。それは『安心』です。いざという時に力を発揮する人のつながりの安心、ごみ収集や情報伝達など生活の基盤を支えてくれる安心、清掃作業により綺麗なまちで過ごせるという安心。私たちの生活の安心は、行政だけでつくられるものではなく、自治会の協力があることで成り立っています。
しかし、この『安心』は、自治会加入者の減少により少しずつ失われつつあります。
私たち、そして将来の世代が安心して暮らしていくには、自治会の力が、これからも必要不可欠です。自治会を存続させるには地域の結束力、そしてひとりひとりの協力が欠かせません。安心できるまちをみんなでつくりましょう。

「自治会」をみんなで守る。
「安心できる毎日」をみんなで守る。

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