「定年退職後」に始める 新たな時間の楽しみ方
■『農泊(のうはく)』のススメ
今年の3月まで、職場のため家族のために身を粉にして働き続け、ひとりの社会人として「職」を全うしたあなたへ。長い間、お仕事お疲れ様でした。
慌ただしい生活から解放され、落ち着いた時間の中で、「さて、これから何をして楽しもう!」と意欲的な日々を過ごしているのではないでしょうか。しかし、そんなやる気に満ち溢れた感情の後にやってくる「何をすればいいのだろう」という困惑の時間。時間に余裕ができたことで、無数にある選択肢。そんな悩みの渦中にいるあなたへ、ひとつ提案があります。「農家民泊」を始めてみませんか。「やります!」とはすぐになりませんよね。そこで、あなたと同じように現役を退き「第二の人生」の楽しみを探しているタイミングで農家民泊を始めた2組をご紹介します。
約60年の人生の中で様々な経験をしてきたあなたでも、「農家民泊」が生み出す不思議な感覚と面白さは、これまで経験したことがないでしょう。なにせ、聞きなれない方言を話す見ず知らずの生徒が、あなたの家に泊まりにくるのですから。なんだか気になってきたそこのあなた。ぜひ最後までご覧ください。
■民泊のキホンを学ぶ
出水市 農家民泊事情-最新版-
◇農家民泊とは
出水を訪れる修学旅行生が、受入れ家庭の家に宿泊し、「農業・家業」「食事作り」体験など普段の生活を一緒に行い、“世代交流”を楽しむのが農家民泊です。
[体験料を一定額お支払い]
受入れ家庭には受入れ人数に応じて、体験料を一定額お支払いします。
◇受入れ家庭の状況
現在、約25組の会員登録があり、30~80代までの幅広い世代と様々な職種の方々が農家民泊を楽しんでいます。
[受入れ家庭の減少と高齢化]
現会員の多くは、農泊の初期会員であるため高齢化が進み、会員数がここ2年で半数まで落ち込んでいます。
◆9割が勘違いしている!?農家民泊QandA
Q1.受入れをするには農業をしていないといけないんでしょ?
A1.農業は必須ではありません。生徒との体験活動は農業だけでなく、手芸やお菓子作りなど、各家庭の趣味や特技を生かしたものを行っていただいています。また、体験活動が提供できない場合は、他の家庭の体験活動に合流することも可能です。
Q2.食事を考えるのが一番大変そう。鹿児島らしいものとか…。
A2.各受入れ家庭は、特別なものではなく普段の家庭料理を提供しています。
※メニューを固定化している家庭もあります。
Q3.楽しみにしている修学旅行。どの程度“おもてなし”をすればいいの?
A3.生徒は“お客さん”ではありません。普段どおり家族のように過ごし、様々な体験を一緒に楽しむことが一番の“おもてなし”です。
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