【歯周病】
細菌感染により歯ぐきが赤く腫れたり、歯を支えている周りの骨が溶け歯を支えられなくなり歯が抜けてしまう病気
歯周病を悪化させる原因は様々ですが一番の原因は細菌です。酸素を嫌う細菌は歯と歯ぐきの境目に潜み、細菌が増えると歯周ポケットはどんどん深くなり細菌の潜む場所が作られ、気づかないうちに歯周病は進行していきます。[図1]
◆歯周病の割合は?
年齢が上がるにつれ歯周病の保有率は高くなっていますが、若い世代の歯周病の保有率も例年高い傾向にあり、40歳代の歯周病検診受診者の約6割が歯周病と診断されていることがわかります。[表1]
また、歯周病診断の内訳では例年約7割の人々が歯周病であると診断されているようです。[表2]
◆歯周病と全身疾患の関係は?
喫煙者は歯周病が悪化しやすく、更に治療後の治りが悪いです。[図2]
グラフからは、煙草と歯周病の関係性を理解していない人々が半数を占め、その割合は年々増加傾向にあることがわかります。[表3]
また歯周病は、糖尿病・循環器・早産・肺炎・リウマチ・肝疾患・腎臓病等の疾患に影響するといわれています。
○4mm以上の歯周ポケットを保有する割合の年次推移
○歯周病診断の内訳
○煙草が歯周病に与える影響についてどう思いますか
※南さつま市歯周病検診データ引用
◆早めの対策が大切!!
本市の歯周病検診は40歳~70歳の5歳刻みの節目検診となっているため、それ以前の若い世代のお口の管理状況は不明ですが、歯周病は若い時からの生活習慣の積み重ねが結果として現れます。自覚症状のない若い頃からのメンテナンス(歯の周りの細菌除去)が大切になります。
◆歯周病予防は歯を支えている周りの組織を守ることも大切!
1~2mm:健康な歯ぐき
4~5mm:歯ぐきから出血しやすくなる。歯周組織が溶け始め歯肉に違和感を感じたりすることもある(軽度~中度)
6mm以上:血や膿が出てくる。歯の周りの骨が溶け歯がグラグラし歯が抜けていく(重度)
[図1]
○喫煙が口の中に与える影響
・血液の流れが悪い
・酸素.栄養素の欠乏
・老廃物が除去されにくい
・歯周病菌が繁殖しやすい
・喫煙者の歯ぐきの血管は細くなっているため、歯ぐきが炎症しても出血せず歯周病を自覚しにくい
・歯周組織の修復機能が低下するため治療しても治りにくい
[図2]
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