公益財団法人慈愛会と垂水市の包括連携協定のもと、今村総合病院の医師等の皆様にご協力いただき、市民の皆様の健康増進及び子育て支援啓発を目的に、4か月に1回、皆様にお伝えしたい情報をコラム掲載いたします。
■こどもの水分補給
私たちのカラダのおよそ半分は水分です。成人では体重の約60%、小児では75%が「体液」と呼ばれる水分で構成されます。体液は主に「水」と「電解質(塩分など)」でできており、この体液は、酸素や栄養素の運搬、老廃物の排出、体温調節など重要な役割を担っています。体液量が不足した状態を脱水症とよび、カラダから水と電解質が失われた状態です。
○水分補給量の目安は?
1日に必要な水分量は、気温や体調にもよりますが、おおむね下記のとおりです。
これらには食事から摂取する水分も含まれます。成人では1日に必要な水分の約40%(約1000mL)を食事から摂取しており、1日3食しっかり食べることは水分補給の面からも大切です。食事量の減少がある場合には、いつも以上に飲み物からの水分摂取を心がけましょう。
○水分補給のポイント
脱水を防ぐためには、毎日の生活リズムの中で水分を摂る習慣をつけることが大切です。
(1)起床時と就寝時(2)食事やおやつの時(3)出かける前と帰宅後(4)運動前と運動後(5)入浴前と入浴後など、1回50~100mLを目安に、のどが渇く前にこまめに摂取しましょう。
日常的な水分補給には糖分やカフェインの入っていない水や麦茶がおすすめです。暑い時期に運動をして体温が上昇している場合は、水だけでなく塩分も失われています。短時間に大量の汗をかいた場合は、一時的に子ども向けのイオン飲料や経口補水液など電解質を含んだ飲み物を飲ませるのもいいでしょう。一般的なスポーツドリンクは、経口補水液に比べ塩分(電解質)が少なく、糖分が多く含まれており、注意が必要です。
脱水予防や熱中症対策には常温かやや冷たい飲み物がおすすめです。体が吸収しやすい水の温度は5~15℃とされ、冷蔵庫や自動販売機のコールドドリンクは5℃前後になっています。ただし、冷たい飲み物の摂り過ぎは胃腸の負担となってしまいますので気をつけましょう。
○食事の工夫
旬の夏野菜を使用したメニューやスープ・みそ汁などの汁物は水と電解質を同時に摂ることができます。暑さに負けない身体づくりのためには、良質なたんぱく質と疲労回復に有効とされるビタミンB1やビタミンC、クエン酸が多く含まれる食品を摂りましょう。
子どもは大人に比べて水分を調整する機能が未熟であり、自分で喉の渇きを訴えたり、自発的に水分を補給したりすることも難しいため、周りの大人が適切に水分補給をさせてあげることが大切です。バランスのよい食事と休養をしっかりとり、暑い夏を元気に過ごしましょう。
・管理栄養部 管理栄養士 七枝美香
お一人おひとりに最適な栄養ケアが提供できるよう、栄養管理・給食管理に取り組んでいます。今年も「たるみず元気プロジェクト」健康チェックに参加します。ぜひ、お越しください。
問合せ:保健課健康増進係
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