■子どもたちが本に親しむ機会を
文部科学省では、子どもたちの学力状況を把握するため、全国学力・学習状況調査を行っています。
この調査は、小学6年と中学3年を対象に教科調査と質問紙による調査を行っています。
教科調査は、小学6年が国語・算数、中学3年が国語・数学・英語のテスト、質問紙調査は、普段の生活や学習状況についてアンケート調査を行っています。調査結果については、報告書として文部科学省のホームページに掲載されています。報告書を見ると読書をしたり、新聞を読む児童生徒は成績が良いという傾向が示されていました。
例えば、「読書が好きですか」という問いに対し、「当てはまる」と回答した児童の国語と算数の平均正答率は「当てはまらない」と回答した児童と比較するといずれも15.5ポイント高い結果が出ています。「新聞を読んでいますか」という問いでも、同様の傾向にあることが分かりました。
普段から本に親しんでいる児童生徒ほど成績が良いという傾向は自宅にある本の冊数にも比例しており、自宅にある本が「0~10冊」と「201~500冊」という児童生徒では、小学生の算数で21.6ポイントの差、中学校の英語では16.6ポイントの差が生じています。この結果は、興味深いものです。
本市では、乳児健診に参加された皆さんに絵本をプレゼントするブックスタート事業、小学1年全員に絵本を贈るセカンドブック事業、加えて今年度から新たに小学校卒業前に本を贈るサードブック事業を実施します。
継続して本に親しむ機会を設けることで、子どもたちが生涯にわたって読書をする習慣を身に着けてくれることを願っています。
下平 晴行
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