志布志市の子どもたちは、いったい今どのような「学力」なのでしょうか。
今月号では、志布志市の子どもたちの「学力」についてまとめてみました。
〔1〕そもそも学力とは、どんな「力」なのでしょうか?
●「学力」は、3つの要素を合わせた力のことです。
●「知識・技能」とは
国語の文章を書く力や算数の計算力、理科の観察方法など各教科で学習する内容に関する知識や技能のことです。
●「思考力・判断力・表現力」とは
知識・技能を活用して自分で考えたり、判断したり、表現したりする力のことです。
●「主体的に学習に取り組む態度」とは
学ぶことに対して自分で目標をもち、計画を立て、粘り強く取り組み、学習を振り返って改善しようとする態度のことです。「学びに向かう力、人間性等」とも言われています。
〔2〕「学びに向かう力、人間性等」とは、どのような「学力」なのでしょうか。
「知識・技能」や「思考力・判断力・表現力」は、学校などのテストの点数で表すことができるので、「見える学力」や「見えにくい学力」とも言われています。
それに対して「学びに向かう力・人間性等」は、学校などのテストでは表すことができないので「見えない学力」とも呼ばれています。
「学びに向かう力・人間性」には、自己肯定感(自分にはよいところがある)、メタ認知(自分で学習したことを見直し、次に繋げる力)、協調性、探究心、自制心、粘り強さ、よりよい社会や幸福な人生を切り拓いていく力などが含まれます。
〔3〕志布志市の子どもたちは、どんな「学力」が伸びているのでしょうか。志布志市の子どもたちは、どんな「学力」が伸びているのでしょうか。令和6年4月18日に行われた全国学力・学習状況調査結果です。(小学6年生、中学3年生対象)
Q将来の夢や目標を持っていますか。
Q地域、社会をよくするために何かしてみたいと思いますか。
Q学習した内容について、分かった点やよく分からなかった点を見直し、次の学習につなげることができていますか。
Q授業で学んだことを、次の学習や実生活に結びつけて考えたり、生かしたりすることができていますか。
◆志布志市の子どもたちは、以下の力が伸びてきています。
(1)自己実現に関する項目
(自分の目的、理想の実現に向けて努力し、成し遂げること)
(2)社会貢献意識に関する項目
(よりよい社会をつくるために行動すること)
(3)「学びに向かう力、人間性等(メタ認知)」に関する項目
(非認知能力と認識され、学びの土台となるもの)
〔4〕志布志市の子どもたちの「学力」の課題はどこでしょうか。
〔令和6年度全国学力・学習状況調査より〕
◆志布志市の子どもたちは、以下の力に課題があります。
(1)生きて働く「知識・技能」
(何を理解しているか、何ができるか)
(2)未知の状況にも対応できる「思考力、判断力、表現力など」
(理解していること・できることをどう使うか)
〔5〕今後へ向けて
次の3つの取組を大切にし、「知識・技能」、「思考力、判断力、表現力など」、「学びに向かう力、人間性等」のバランスのとれた学力の育成を図ります。
◇「楽しくてたまらない授業づくり」を目指し、「知識・技能」のみならず、学ぶ意欲や自分で課題を見つけ、主体的に判断し、よりよく問題を解決する力を含めた「確かな学力」を身に付けることができるようにします。
◇「個に徹する」をキャッチフレーズに、ICT機器を有効に活用し、児童生徒一人一人の学習状況や特性、つまずきの原因を見極め、それぞれの状況に応じた指導を行います。
◇各校の好実践を市内21校で共有(シェア)します。
問い合わせ先:志布志庁舎 教育委員会学校教育課 学校教育グループ
【電話】472-1111(内線328)
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