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保健・医療・健康に関する情報を発信!「保健師・栄養士・歯科衛生士メモ」

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鹿児島県 志布志市

■良い睡眠で こころも からだも 健康に
〔今月お話するのは保健師の牧之瀬です。〕
人間は人生の約3分の1の時間を睡眠時間に充てています。よりよい眠りは、心身の健康や日々の活力の源です。この機会に睡眠の質を見直してみませんか?

○志布志市の現状
令和5年度の特定健診結果では16.7%の方が睡眠不足を感じていることが分かりました。
令和5年7月に実施した、こころの健康に関する若者向け調査では、睡眠時間が7時間未満の中学生は60%程度となり、50%近くが睡眠不足を感じていると回答しています。

○なぜ睡眠は大事なの?
睡眠不足の状態が続くと、集中力や注意力、記憶力、活力などが低下します。すると、不安やイライラ、自信喪失、疲労感などといった症状も出て、大きなストレスになります。
また、最近の研究では、睡眠不足が生活習慣病を引き起こすことも分かってきました。
研究結果によると、夜遅くまで起きている人や、眠りの浅い人などは、常に緊張状態である交感神経が優位となり、血圧が高い状態が続くため、高血圧を招くと考えられています。
続いて、血糖値をコントロールするインスリンというホルモンの働きを悪くするため、糖尿病の発症リスクを高めることが分かっています。
さらに、食欲を調整するホルモンに影響して食欲を増大させるため、肥満を招くとも考えられています。
高血圧、糖尿病、肥満はいずれも動脈硬化の危険因子であり、睡眠不足は狭心症や心筋梗塞などの心疾患、脳出血や脳梗塞などの脳血管疾患のリスクを高めることにもつながります。

○適切な睡眠とは?
適切な睡眠の目安として、朝目ざめた時にしっかりと休まった感覚(休養感)があることが重要です。
休養感を高めるためには適度な睡眠時間を確保すること、生活習慣や環境を見直すことが大切です。

○良質な睡眠のための6箇条
(1)睡眠時間を確保する
適切な睡眠時間には個人差がありますが、成人は6時間以上、小学生は9~12時間、中学・高校生は8~10時間の睡眠時間を確保することが推奨されています。
(2)朝日を浴び、朝食を食べる
日光を浴びると体内時計が調整されて入眠しやすくなります。朝食は脳のエネルギー源となり体内時計の調整に役立ちます。
(3)日中の運動・身体活動を増やす
20分のウォーキングを週2、3回行うだけでも、深く長く、眠れるようになります。
(4)夕方以降はカフェインを控える
カフェインには覚醒作用や利尿作用があるため、眠りを浅くしたり、途中でトイレに起きたりする原因にもなります。
カフェインを含む飲み物:コーヒー、緑茶、栄養ドリンクなど
(5)就寝1~2時間前に入浴し身体を温めてから寝床に入る
ぬるめの湯船にゆっくり入ると、全身が温まり血行が良くなるとともに、寝つきも良く、睡眠も深くなります。
(6)スマートフォンの使用を控える
睡眠の1時間前からスマートフォンの使用を控え、室内の照明を暗くするなど明るさに気を付けましょう。

○心配ごとで眠れない場合は?
心配ごとを人に話すことで心が軽くなるかもしれません。1人で抱え込まず、周りの人に相談するようにしてください。

問い合わせ先:有明庁舎 保健課 保健対策係
【電話】474‒1111(内線194)

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