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自治体の皆さまへ

健康教室

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鹿児島県 指宿市

■ご家族が集う年末年始に、認知症・認知症予防について話をしてみませんか

新年、明けましておめでとうございます。
コロナ禍で認知症・生活習慣病が進行悪化した患者さんが多数いらっしゃいます。自宅に閉じこもり、運動不足・診察控え・家族・隣近所との交流が極端になくなったことが原因です。
南薩は脳梗塞など脳血管障害や糖尿病・糖尿病腎症の発症率が高い地域と報告されています。皆さんも感じていらっしゃるとおり、地域の働き手が不足していきます。認知症や脳血管障害で施設に入所しても職員不足できめ細やかなケア・介護が提供されなくなるかもしれません。介護が必要になっても施設に入所するより地域の方々やご家族と穏やかに自宅で過ごしたいと誰もが思います。
医師はある程度の治療や病気についての支援はできます。しかし、皆さんが健康でいようと努力されない限り、健康維持は困難です。肥満・高血圧や糖尿病・糖尿病性腎症・脂質異常症・高尿酸血症などの生活習慣病は自分の心掛けで予防できます。最近、認知症も生活習慣病といわれます。認知症予防についてよく相談を受けるため、予防方法を簡単にまとめました。
(1)熟睡する(睡眠時間より熟睡、脳から老廃物を排せつします。ジアゼピン系の睡眠薬使用はやめましょう)
(2)健診を毎年受ける(早めの治療につなげ、認知症にならないアドバイスを医師から聞きましょう)
(3)暗算などをしながら散歩する(ストレス発散。骨粗しょう症予防は朝、糖尿病予防には夕が効果的)
(4)一日一度は笑う(無理にでも笑いましょう。脳活性物質が出ます)
(5)塩分を制限し、高血圧・不整脈の治療を(塩分過多は脳血管性認知症になり、心房細動などの不整脈は脳に老廃物がたまります)
(6)口腔(こうくう)内の清潔を保つ(口腔内が不潔だと糖尿病・肥満・認知症につながります)
(7)地域の方々と仲良く語らいの時間を作る(ゲートボール・グランドゴルフ・ころばん体操・脳トレに参加、家族と毎日話ができる環境をつくりましょう)
(8)筋トレをする(歩くだけでは筋力はつきません。何かにつかまりながらスクワットを1日30回はする。筋力をつけると肥満・糖尿病予防、転倒・骨折による寝たきりを防ぎます)
(9)くよくよしない・昔の事に固執しない・新しい事に挑戦する。(90才でゲームプログラマーになった女性がいます。何事にも前向きに考え、新しい事にチャレンジしましょう)
認知症だから施設入所ではなく、市民、医療・介護関係者、行政が密に連携を取って認知症にならない指宿への取り組みが必要だと考えます。認知症に対し若いうちから意識を持って生活していただければと思います。年末年始、遠方からご家族が帰省された時にこそ認知症についてお話をしてみてください。

今月のドクター:指宿医師会 宮薗(みやぞの)尊仁(たかひと)

問合せ:指宿医師会
【電話】34-2820

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