■冷えから体を守るために
◇今月のドクター
指宿医師会
田代 克也(たしろかつや)
まだまだ寒い2月。今回は手足の冷えについて書いてみたいと思います。
手足の冷えの原因は膠原(こうげん)病・甲状腺機能低下・血行障害など明らかな病気がある場合もありますが、ストレス・むくみ・貧血といったとりとめのない要因が複雑に絡んで生じるのが大部分とのことです。
20歳代女性では半数、55歳以上の男女で半数以上に上るそうです。
対策としては良い漢方薬があります。病気は病院、漢方薬は薬局に相談していただくとして、ここでは日常生活の工夫に着目したいと思います。
まず若い女性に多いということで、体を締め付ける服は避けた方が良いです。熱の産生は筋肉で行われることもあり、痩せた人に多いです。そして40歳代以降では年に1パーセントずつ筋肉量が減少していくといわれています。そこで筋肉をつけるためにたんぱく質の摂取が大事になります。また運動も大事です。運動というとウオーキングやジョギングなど有酸素運動を思い浮かべる方が多いと思いますが、それだけでは足りず、筋肉量を増やすには筋トレまで必要です。冬に避けるべき体を冷やす食材として南国系のフルーツ・バナナ・パパイア・パイナップル・マンゴー・スイカ・メロン、生野菜としてレタス・トマト・セロリ・キュウリ・セリ・ナスが挙げられます。他には牛乳も体を冷やすそうです。
一方、冬に取るべき体を温める食材としてショウガ・サンショウ・ニンニク・ネギ・ニラ・シソ・カボチャ・ナツメ・アンズ・クルミ・シナモンが挙げられます。大根はサラダでは体を冷やすけれども、よく火を通したおでんでは体を温めるとのことです。
また、血行には自律神経が関与しますが、自律神経を鍛える入浴の仕方として湯船で十分に体を温めてから、ぬるいお湯か水を手足に5~10秒かけ、再び湯船に60秒漬かるのを数回繰り返し、最後に手足にぬるいお湯や水をかけて終えるというのもあります。
各自で工夫して冷えを乗り切りましょう。
問合せ:指宿医師会
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