3月は自殺対策強化月間
■自殺に関する現状
令和4年の鹿児島県の自殺者数は315人でした。また、人口10万人当たりの自殺死亡率は20・3と全国で4番目に高くなっています。
本市は、「誰も自殺に追い込まれることのない指宿市」の実現を目指し、地域全体で自殺対策を推進していくために、3月に第二次指宿市自殺対策行動計画を策定しました。
■ゲートキーパーとは
自殺のサインに気付き、声を掛け、話を聴いて、必要な支援につなげ、見守ることができる人のことをゲートキーパーと言い、「命の門番」とも言われます。
ゲートキーパーになるために特別な資格は必要ありません。
学校・仕事・家庭で普段接している人が悩んでいるように見えたら、あなたならどうしますか。
今回の特集では、ゲートキーパーについて取り上げます。
◆自殺と自死
一般的に行為自体には「自殺」を、遺族や遺児に対しては「自死」という配慮のある表現を使います。今回は行為自体を防止する内容であるため、表現を「自殺」に統一しています。
■ゲートキーパーの役割
ゲートキーパーには気づき・傾聴・つなぐ・見守りという4つの役割が期待されています。そのうち1つできるだけでも、悩む人にとって大きな支えになります。
(1)気づき…親しい人の変化に気付いて、声を掛ける
自殺を考えている人は「死ぬしかない」と視野が狭まったり「孤立している」と感じたりしています。声を掛けることで「決して1人ではない」ことを相手に理解してもらいましょう。
(2)傾聴…本人の気持ちを尊重し、耳を傾ける
相手の話をじっくり聴き、その気持ちを肯定すると、その人は満足感を得ることができ、本来の自分を取り戻すことができます。「傾聴」は人を支える上でとても大切なことです。話せる環境を作り、心配していることを相手に伝えましょう。
(3)つなぐ…早めに専門家などに相談するよう促す
相手の話に耳を傾け、どうすれば良いか分からない時は、それぞれの悩みに応じた相談窓口を紹介しましょう。専門家の支援を受けるなど、さまざまな支援の輪を広げていくことが大切です。
(4)見守り…温かく寄り添いながらじっくりと見守る
話を聴いた→専門家を紹介した→解決した、ということにはなりません。一見元気になったように見えても「もう大丈夫」と油断せず、相談窓口につないだ後も、必要があれば相談に乗るなど、温かく見守りましょう。
○ゲートキーパーの心得
ゲートキーパーの役割を行う時は、次の事を心がけましょう。
・自ら相手と関わるために心の準備をしましょう
・相手の悩みを一緒に考えるなど温かいと思ってもらえる対応をしましょう
・話を真剣に聴いているという姿勢を相手に伝えましょう
・相手のこれまでの苦労をねぎらいましょう
・心配していることを伝えましょう
・分かりやすく、ゆっくりと話しましょう
・自分が相談に乗って困った時のつなぎ先(相談窓口など)を知っておきましょう
◆困った時の「つなぐ」連絡先
上記で紹介したように、相手の話を聴いてどうすれば良いか分からない時は専門家に相談することが効果的です。相手の相談内容に応じて専門家につなぎ、支援の輪を広げていきましょう。
・心の健康・命に関すること
・消費生活に関すること
・借金や法律に関すること
・高齢者・介護の悩みに関すること
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