外来生物のうち、特に生態系や人の生命もしくは体などに被害を及ぼしたり、その恐れがあったりするものは外来生物法による「特定外来生物」に指定され、飼養・栽培・運搬・販売・輸入などが規制されています。また、令和5年6月1日からはアカミミガメとアメリカザリガニが外来生物法による「条件付特定外来生物」に指定され、基準を満たした飼養を除く販売・放流などが規制されています。
その他、市内では在来生物のうち猛毒などの理由で危険とされている生物も確認されています。これから暖かくなると、これらの動植物の活動が活発となるため注意してください。
◆アカミミガメ(条件付特定外来生物)
北中米原産で甲羅は最大で雄が20センチメートル程度、雌が28センチメートル程度です。国内にいるアカミミガメのほとんどは亜種のミシシッピアカミミガメであり、目の後ろに赤い模様があります。
在来のカメ類と日光浴の場所や食物などを巡って競合し影響を及ぼしています。また、雑食性であるため在来生物の環境に大きな影響を与える恐れがあります。
◆ハイイロゴケグモ(特定外来生物)
亜熱帯地方原産で雌の体長は1センチメートル程度で、雄は雌の半分ほどの大きさです。体の色は茶・黒・灰色などさまざまですが、共通しておなか側に赤い模様があります。卵が入った袋は白色でコンペイトーのような形をしています。日当たりの良い暖かい場所を好み、地面や人工物のくぼみや穴・裏側・隙間にいることが多く、プランターの底・室外機の裏・ガードレールの空間部分などで発見されています。雌のみが毒を持っており、かまれた場合、脱力や頭痛・筋肉痛などの症状が出ます。
駆除する場合は決して素手で触らずに、殺虫剤をかけるか靴で踏みつぶすなどして駆除してください。
◆ヒョウモンダコ(危険生物)
日本からオーストラリアにかけて分布し、浅い岩場や砂の海岸に生息しています。体長は10センチメートル程度と小型で、普段は体の色を岩や海藻に合わせ擬態していますが、興奮すると体中に青色の斑紋が現れます。
テトロドトキシンというフグ類と同じ神経毒を持ち、かまれた場合、呼吸まひ・しびれ・言語障害・急激な脱力感・嘔吐(おうと)などの症状を引き起こすため危険です。もし見かけても、決して触らず、近づかないようにしてください。
万が一かまれた場合はすぐに病院で手当てを受けてください
◆オオキンケイギク(特定外来生物)
北米原産で5月~7月頃に開花します。高さは30~70センチメートル程度で、花は鮮やかな黄色でコスモスに似ており、道端や河原などでよく見かけます。繁殖力が非常に強いため、在来の野草を駆逐させてしまう性質を持っています。
駆除する場合は種子を落とさないように根から抜き、天日干しや袋に入れるなどして枯らしてから処分してください。
◆カダヤシ(特定外来生物)
北米原産で雌の体長は5センチメートル程度で、雄は3センチメートル程度です。姿形はメダカによく似ていますが、メダカに比べて体色が青く、尾びれが丸いのが見分けるポイントです。水の汚れに強く繁殖力も強いため、メダカなどを駆逐する恐れがあります。
特定外来生物に指定されているため、メダカと間違えて持って帰らないようにしてください。
◆ヒラズゲンセイ(危険生物)
日本や東南アジアなどの温暖な地域に分布する昆虫です。体長は18~30ミリメートル程度で、鮮やかな赤色の体とクワガタムシのような大顎を持っています。
体や脚の関節から分泌する黄色い体液にはカンタリジンという有毒物質が含まれており、皮膚の炎症を起こす恐れがありますので、もし見かけても決して触らないでください。
また、ヒラズゲンセイは鹿児島県の準絶滅危惧種に指定されているため、むやみに駆除を行わないようにしてください。
問合せ:環境政策課環境衛生係
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