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Medical Lecture 健康教室~熱中症にご注意~

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鹿児島県 指宿市

暑い日が続き、今年も熱中症に注意が必要な季節になりました。熱中症とは高温多湿な環境に長時間いることで、体温調整機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態です。頭痛・目まい・吐き気・体のだるさ・筋肉のけいれん、重症の場合は意識障害などさまざまな症状が現れます。
国内の年平均気温は100年当たり1.35℃の割合で上昇を続け、35℃以上の猛暑日も珍しくなくなりました。もう以前とは違う夏になってしまった印象があります。実際、2023年は統計開始以降で平均気温が最も高く、最も暑かった夏と言っていいでしょう。熱中症による救急搬送者も増加傾向です。半数以上が高齢者ですが、約10%は18歳未満の若い人です。高齢者だけでなく全ての年代の人が注意する必要があります。
月別では7・8月が発症者数全体の8割を占めるので、まさに今が最も注意すべき時期と言えます。気温が高い・湿度が高い・日差しが強いなどの条件に暑さに体が慣れていない時期・長時間の屋外作業などの条件が重なると熱中症になりやすくなります。特に乳幼児や高齢者など体温調整機能が弱い人はより注意が必要です。最近は暑さ指数(WBGT)や熱中症警戒アラートなどをよく耳にするようになりました。熱中症のリスクを予測できますので、テレビや気象庁のホームページなどを確認してみてください。
熱中症リスクの高い日は次の対策を行ってください。

(1)暑さを避ける
室内では扇風機やエアコンを活用して過ごしやすい温度を保ってください。屋外では適度に休憩をとり、体温が上がり過ぎないよう帽子やタオルなどの着用で対策しましょう。

(2)こまめな水分補給
室内でも屋外でも喉の渇きを感じる前に水分や塩分をこまめに補給しましょう。

●症状が現れてしまったら
冷たいタオルなどで体を冷やし、経口補水液などで水分補給を行いましょう。経口補水液は買い置きしておくといいですが、1リットルの水に砂糖40グラム、塩3グラムを入れてよく混ぜ溶かすだけで簡単に作れます。お好みでレモン汁などのかんきつ系果汁を加えるとより飲みやすくなります。

熱中症に対する知識を深め、暑い日は無理をせず体調管理に注意しましょう。ぜひ安全に夏をお過ごしください。

今月のドクター:指宿医師会 大重 聡彦(おおしげ としひこ)

問合せ:指宿医師会
【電話】34-2820

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