8月3日、岐阜県土岐市(土岐市文化プラザ)にて全国高校総合文化祭の郷土部門が行われ、沖高エイサー部が出場しました。8年連続で全国の舞台に立ったエイサー部は、島の伝統芸能であり、県指定無形文化財にも登録されている「ヤッコ踊り」や、「サイサイ節」、「えらぶ百合の花」といった民謡に乗せて太鼓を打ち鳴らし、心安らぐ三線の音色と歌声で会場を魅了していました。
演目は、「踊い 継ぢいきぬ 島ぬ 慣れ事」とのテーマが定められ、計7つの舞踊から構成された内容は、部員自ら考えたそうです。大会当日は体調不良者もおり、万全な状態ではなかったかもしれませんが、それを感じさせない美しさと華やかさを表現すると共に、島独自の文化を伝えるための工夫を感じ取ることができ、一人ひとりの想いを乗せて舞う姿が大変印象的でした。
また、会場には保護者はもちろん、島出身者などで組織された「沖洲会」の方々ら多くの島出身者や関係者が集いました。千葉県から駆けつけた東京沖洲会の野村会長は「島の伝統を継承している子ども達の活躍が嬉しい。現在は全国9カ所になったが、島を想う人が集う沖洲会が存在する。今後も島との繋がりを大切にし、貢献したい。」と語っていました。
沖高エイサー部は、8年連続で毎年各地で開催される全国大会に出場しており、沖洲会を始めとする各地の島出身者や関係者らに元気を与え続けていることを実感しました。そして、全国から多くの方々が来場した大舞台で、代々受け継がれる伝統芸能を堂々と披露する姿からは、「島の誇りを全国へ」と届けたい強い意志を感じました。
百合の花咲く南の島のわらんきゃ、感動をみへでぃろど!
◎岐阜県土岐市ってこんなところ
名古屋市から北東に約35km、岐阜県南東部に位置する。「陶磁器生産量日本一のまち」として知られる美濃焼の産地。
■Message
◇宮脇 慶次先生(エイサー部顧問)
8連覇を成し遂げて全国の舞台でも躍動した生徒たちが誇らしいです。今の3年生は、連覇を果たすために自分たちの代で演目の内容を変更し、1から作り上げてきました。大変な苦難を乗り越えて掴んだ全国の舞台に立つ生徒たちは本当に素晴らしい。次は1・2年生が先輩に追いつき、追い越せるようサポートしていきたいです。
◇西 由紀子さん(新保護者会長)
鹿児島県の代表として沖高が選ばれる事はなかなか無いと思います。エイサー部は8年連続出場という偉業を成し遂げました。今年の11月に9年連続出場を叶える大会が控えており、そこに向けて新体制のメンバーが練習に励んでいます。まずは、県大会優勝を目指して頑張る姿を応援します。皆さま、エイサー部を見かけましたら是非ともご声援の程よろしくお願いいたします。
◇新山 直樹さん(保護者会長)
ライバルだった鹿屋高校を超えて全国の大舞台で躍動するみんなを見てたら涙がこぼれそうになりました(笑)。子ども達の頑張る姿を保護者も一体となって支えてきました。今後も連覇を果たしていくためには子ども達だけじゃなく保護者の力が必要不可欠です。これから益々の活躍を願っています。
◇西 那穂さん(部長)
多くの方々に支えられて作り上げた今回の演舞を2年間一緒に頑張ってきた16人全員で踊り切ることができて本当に良かったです。全国の舞台は最高でした!応援してくださった皆さんありがとうございました。
■青春のあとがき「俳句」~受け継ぎ、受け継がれるバトン~
8年連続で全国大会へ出場した沖高エイサー部。これで3年生は事実上の引退となります。8月21日に町長室で行われた報告会後、伝統芸能に全力で取組み続けている沖高エイサー部の皆さんに全国大会の感想を俳句にしてもらいました。
※出場メンバーと俳句の詳細は、本紙4面をご覧ください。
■全国高等学校総合文化祭ってどんなもの?
全国高等学校総合文化祭は、全国の高校生による芸術文化活動の祭典です。
総合開会式やパレードからなる開会行事から始まり、19の規定部門と3つの協賛部門で発表・展示・競技などが行われます。全国から約2万人の高校生が集い、約10万人の観覧者が訪れる、国内最大規模を誇る「文化部のインターハイ」です。
開催地は昭和52年度の第1回大会から各都道府県が持ち回り。岐阜県での開催は、昭和59年度の第8回大会以来40年ぶりでした。
◇郷土芸能部門
全国各地に伝わる祭囃子や神楽、民謡、踊りなどの「伝承芸能」と伝承曲・創作曲を含む「和太鼓」、2部門によるコンクール形式の大会です。各部門の上位2校は新国立劇場で行われる全国高等学校総合文化祭優秀校東京公演に推薦されます。
※結果の詳細は、本紙4面をご覧ください。
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