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つながる・拡がる9年間の学び ~子どもたちが主役となり、友達と協力し合って学ぶために~

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鹿児島県 薩摩川内市

■「魅力ある学校づくり」の取り組み
「学校が楽しい」
「みんなで何かをするのが楽しい」
「授業がよく分かる」
「学習に進んで取り組んでいる」
本市では、このような子どもの「声」が聞かれる「魅力ある学校づくり」の取り組みを、全ての小・中・義務教育学校で展開しています。「子どもが主役となる学び」や「タブレットを活用し、友達と協力し合う学び」を通して、子どもが学ぶ喜びを感じ、学力を高める授業を目指すとともに、各学校の取り組みがつながり、市全体に拡がっていくことで、魅力ある授業が展開されることを目指しています。
今回は、全国学力・学習状況調査の結果と、本市の学力向上に向けた取り組みの一部を紹介します。

■全国学力・学習状況調査
◇概要
調査時期:令和5年4月
対象学年:小学6年生、中学3年生(義務教育学校9年生を含む)
調査内容:
学力調査(国語・算数・数学・英語)
質問紙調査(生活習慣や学習環境など)

◇学力調査結果および課題
今回の調査では、小学6年生、中学3年生共に、全国平均を下回る結果となりました。
小・中学生共に、最後まで粘り強く問題に取り組む意欲は見られますが、基本的な内容を確実に身に付けたり、資料やグラフを読み取り、考えをまとめたりする学習に力を入れて取り組む必要があります。

◇質問紙調査結果
学校での学習や日常生活に関する質問では、小学6年生・中学3年生共に、「学校に行くのは楽しい」と回答した子どもの割合が、昨年度に引き続き、全国平均を大きく上回りました。
また、「将来の夢や目標がある」と回答した子どもの割合も全国平均を上回っており、魅力ある学校づくりの取り組みや小中一貫教育における学校間での共通実践や児童生徒の交流の成果が表れています。

◇質問紙調査で「当てはまる」と回答した割合の全国・本市の比較
・学校に行くのは楽しい
小学6年生 全国比 +12.3%
中学3年生 全国比 +3.5%
・将来の夢や目標がある
小学6年生 全国比 +7.6%
中学3年生 全国比 +1.6%
・読書が好き
小学6年生 全国比 +6.2%
中学3年生 全国比 +3.7%
・図書館に週1回以上行く
小学6年生 全国比 +7.6%
中学3年生 全国比 +7.9%

■課題解決に向けて
これからの時代をたくましく生きるためには、夢や希望を抱き、実現に向けて努力することや、自分や周りの人は大切な存在であると認め、課題を解決するために協力し合うことが求められています。
昨年文部科学省から示された「生徒指導提要」を踏まえて、各学校においては、子どもが主役となって学ぶ授業を目指し、改善に取り組んでいます。具体的には、子ども同士で対話し、考えを深め合う時間や場を確保することで、子どもが「主体的に学習している」姿を大切にしています。
また、子どもたちが確かな学力と豊かな心を育むために、読書活動に力を入れている学校もあります。全国学力・学習状況調査の児童質問紙調査では、本市の子どもたちは、読書に関する全ての質問で、全国平均を上回りました。
日常的に本に親しむことで、読む力や知識の向上だけでなく、集中力や思考力・想像力、コミュニケーション能力の向上が期待できます。読書への積極的な取り組みが市内全ての学校に広がっていくよう、一層の充実を図ります。

■読書で「つなが〜る」親子の絆
下のグラフは、本市の中学3年生の全国学力・学習状況調査の点数と、意識調査の結果を集計したものです。「読書が好きだ」と答えた生徒ほど、点数が高いことが分かります。
鹿児島県では、心豊かな児童生徒を育成するために、家庭、地域、学校などにおける「1日20分読書」を推進しています。各学校でも、朝読書や読み聞かせ、地域・保護者の読書グループと連携した読書活動など、学校の実情に応じた読書活動に積極的に取り組んでいます。
ぜひ、ご家庭でも、親子で読み聞かせをしたり、同じ本を読んで感想を伝え合ったりするなど、本と触れ合う機会をつくってみてはいかがでしょうか。学力だけでなく、親子の絆を深めることにもつながります。

■一緒に学ぶって楽しい! 〜知識・思考が「拡が〜る」授業づくり〜
各学校で、「自分は大切にされていると感じること(自己存在感)」、「お互いに認め合うこと(共感的な人間関係)」、「自分で考え、選択し、決定できること(自己決定)」、「安心して学習できること(安全・安心な)」を意識した授業づくりを行っています。

○算数の授業の様子〔城上小学校〕
掛け算(23×3)の解き方を学習している様子

(1)「私は、お金を使って考えて、答えは69円になったよ」
自分の考えで学ぶことができて、すごくやる気が出るよ。(自己決定)
(2)「僕は、別な方法で解いたけど、お金で考えるのはどんな方法なの?」
友達の考えも、もっとよく知りたいな。(共感的な人間関係)
(3)「こうやって並べるといいよ」
私の考えが役に立って、うれしい。(自己存在感)

間違っても笑われないから、自分の考えていることを言いやすいな。(安心して学べる学びの場)
(1)~(3)は、発言の順番

問合先:本庁学校教育課指導G
【電話】内線5352

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