くらし 【特集】町会について(1)

向こう三軒両隣。相互扶助。幼い頃、ご近所に醤油や塩を借りた経験はないでしょうか。ご近所同士のふれあいや何気ない繋がりが、素敵な関係の礎となり、それが困難に立ち向かう時の強い絆となって、やがて郷土愛を育み、住む人にとってかけがえのない思いやりのある地域を作ります。
町会とは、同じ地域の住民がお互いに助け合い、支え合いながら生きていくために必要とされて生まれ、一人では解決困難な地域課題に対して、住民同士が協働で取り組むことができる最も身近な存在です。
町会の役割や必要性が見えにくくなった今だからこそ、若い世代の新たな風を必要としています。

町会加入率の推移

■地域での絆を町会で育む
函館市町会連合会 会長
江頭 進さん
人口減少に伴って町会活動の担い手が減っています。地域には、色々な経験をお持ちの方がおりますが、町会では誰もが対等です。季節に応じて開催される様々な行事を通じて、地域での絆を町会で育んでほしい。気づけば、初めましての関係が、お互い柔らかい表情に変わっています。
私が最初に町会の役員を引き受けたのは20年以上前になります。初めは嫌々でしたが、企画に携わり、地域の皆さんの喜ぶ顔を見てやりがいが生まれました。
町会役員は高齢となり、若い方には敷居が高いかもしれませんが、地域を良くしたいとの想いは同じはず。若い力をぜひ町会で生かしてほしいです。

■街路灯
地域防犯のための街路灯は、町会が設置費、電灯料を支払って管理・運営しています。

■環境美化
地域が住民にとって心地よい空間であるために、清掃活動や花壇整備を行っています。

■安全・安心
地域の安全・安心のために、巡回パトロールや災害時の共助のために防災訓練に取り組んでいます。

■親睦
地域の方々と顔が見える関係であるために、さまざまなイベントを実施しています。

■健康づくり
地域の方々が健康で元気に日々の生活を過ごせるよう、健康増進に努めています。

■見守り
地域の宝である子どもたちの安全のため、小学校の通学路に立って見守っています。

■町会は“地域の優しさ”からできている
時代の遷り変わりとともに、町会に求められるニーズやあり方が変化しています。ですが、「地域のために、そこに住む仲間とともに」という町会が地域を想う気持ちだけは、ずっと変わりません。日頃、当たり前にある街路灯の明かりや綺麗な街並み、子どもの見守りなど、普段、忘れがちな地域の優しさが失われることがないよう、今より少しだけ町会に目を向けていただき、町会とともに地域を育ててくださると嬉しく思います。最近では、SNSで活動を投稿している町会も増えています。この機会にぜひ、ご覧ください。
(市民部町会等担当課長 小林さん)

・申込フォームから加入できます(本紙参照)