- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道知内町
- 広報紙名 : 広報しりうち 2025年12月号
■荒馬
青函トンネルの両側で結ばれた町ということで今から35年前、平成2年に青森県今別町と友好町となりました。その今別町に伝わる伝統芸能が荒馬(あらま)です。今別、大川平(おおかわだい)、二股の各地区で違いがあり、それぞれ青森県の無形民俗文化財に指定されています。竹を曲げて輪にした馬をまとった馬役の男性と、手綱を持つ女性のペアで息を合わせて踊るのが特徴です。
今別町では数十年前から町外の民俗芸能に興味のある団体らが訪れ、荒馬を通した交流をしてきました。大学のサークルらが毎年合宿に来て荒馬を習い、地元の人達も家族のように迎え入れています。毎年8月には荒馬まつりとして各地区の荒馬が町内を運行するなど一週間に渡って賑わいを見せます。その時には卒業した大学生も今別を訪れ、「よく帰ってきたな」と迎えられるのだそうです。
さて、今別とは踊り方が違いますが、荒馬は知内にも伝わっています。大正時代、小谷石地区に福島の吉岡小学校から異動してきた教諭によって、「杵振り舞」「棒振り舞」と共に七夕踊りとして矢越小学校の児童に教えられました。昭和55、6年ごろまで、途中休止を挟みますが、婦女子による「やせやせ踊り」と共に神社の祭典時に練り歩いていました。
