健康 けんこうだより

■今月のテーマ/冬の風邪を予防しよう
筆者:保健師 松田光結

寒い日が続き、乾燥する季節になりました。冬になると、風邪やインフルエンザが流行し、体調を崩される方も多いのではないでしょうか。

▽なぜ冬になると風邪やインフルエンザが流行するのか
風邪やインフルエンザの原因はウイルスの感染によるものです。冬は空気が乾燥し、ウイルスが長時間空気中を漂うことができるようになります。さらに、寒さで体温が下がると、体の抵抗力が弱まり、空気中に浮遊しているウイルスが口や鼻から体内に侵入しやすくなり、風邪やインフルエンザにかかりやすくなります。

▽免疫力を高めましょう
風邪に負けない体づくりのためには、免疫力を日々の生活の中で高めておくことも大切です。免疫力を高めるための食事や日常生活の工夫を紹介します。

(1)食事
免疫システムを担っている免疫細胞の約7割が腸に集まっており、免疫力を高めるためには腸の状態を良くすることが重要です。栄養バランスの良い食事と規則正しく食事をとることで腸が活発に動き出します。
ヨーグルトなどの発酵食品、食物繊維、オリゴ糖などの栄養素は腸内細菌叢(そう)を改善し免疫力を高めてくれます。また、免疫細胞を活性化させるために、たんぱく質やビタミンA・C・E、ミネラルなども必要な栄養素になります。
様々な食品を紹介しましたが、腸内環境も免疫細胞の働きも人によって異なります。免疫力を高める栄養素を意識しながらバランスよく食べることが一番大切です。

(2)代謝・体温を上げる
免疫の働きを担うリンパ球は体温が上がると増えて、活性化する性質があります。体温が上がると副交感神経が優位になりリラックスするためストレス軽減にもつながります。1日10分程度の少し汗をかく運動や40度くらいのお風呂に浸かってみましょう。

(3)睡眠
睡眠中は副交感神経が優位になり、心も体も緊張状態から解き放たれてリラックスするため、免疫細胞が非常に活発になります。毎日同じ時間に目覚め、同じ時間に眠り、規則正しい生活リズムを整えることが大切です。

免疫力を高め、元気に2026年を迎えましょう!

参考:
大塚製薬―免疫力を高める生活習慣
健康長寿ネットー免疫力を高める食事とは