健康 保健だより

vol.135 保健師 稲本夕海

■自分の血糖値に関心を持ってみませんか?
◆更別村は血糖値の高い人が多い
更別村第3期データヘルス計画によると令和4年度の特定健診受診者(40~74歳国民健康保険加入者)のうち、糖尿病の診断基準となる空腹時血糖値、HbA1c(※)が基準値より高い人の割合(有所見率)が北海道、全国と比較して格段に高くなっています。
若い世代でも同様の傾向があり、令和6年度の若年健診受診者(19~39歳)のうち、45.3%がHbA1cの基準値を超えていました。以上のことから、更別村は若い方を含め、血統の高い方が多い地域であるといえます。
※過去1~2カ月の血糖値の状態を表す指標

有所見率の比較

◆高血糖が招く病気
本来、すい臓などから分泌されるインスリンというホルモンによって、血糖はコントロールされてます。しかし、ストレス、過食、肥満、運動不足などの要因によって、インスリンの分泌率が減少したり、十分に作用しなかったりすることで、血液中のグルコース(ブドウ糖)が蓄積され、血糖が高い状態が続いてしまいます。これが糖尿病という病気です。
糖尿病発症以降も血糖が高い状態が続くと、合併症(末梢神経障害、網膜症、腎障害)さらには心筋梗塞や脳梗塞などの重大な病気を引き起こす危険性が高まります。糖尿病を予防するためには日頃の生活習慣を整えることが大切です。また、合併症を予防するために、食事や運動を工夫してみましょう。

糖尿病の判断基準
お手元の血液検査結果と見比べてみましょう!

糖尿病・・・糖尿病型
糖尿病予備軍・・・正常高型以上

◆糖尿病の予防と改善
○食事
・ゆっくりよく噛んで食べ、腹八分目で箸を置くことを習慣にしましょう
・1日350g以上(このうち、緑黄色野菜は120g以上)の野菜摂取を心がけましょう
・お菓子は小袋や個包装のものを選び、温かい飲み物と一緒に食べましょう
・お酒は高エネルギーな飲み物です。一日の適量を守って楽しみましょう
一日の適量:ビールロング缶1本(500ml)、日本酒1合(180ml)、ウイスキーダブル(60ml)
ワイングラス1杯半(200ml)※女性は男性よりも少ない量が適当

○運動
・身体活動によってグルコース(ブドウ糖)がエネルギーとして消費されるため、血糖を下げる効果があります
食後に家事や歩行など2分~5分程度体を動かしてみましょう
・ウォーキング、ランニング、水泳、サイクリングなどの有酸素運動を日常生活に取り入れましょう

問い合せ:保健福祉課保健推進係
【電話】53-3000