- 発行日 :
- 自治体名 : 北海道白糠町
- 広報紙名 : 広報しらぬか 令和8年1月号
■まちづくりの3本柱
第一次産業の再興と振興・町民の健康づくり・教育(意識改革)
町は「白糠町第3次健康増進計画」を策定し、健康づくりを推進しています。
皆さんに健康づくりについて、理解を深めていただくためシリーズで掲載しています。
【たばこ】
喫煙できる場所が少なくなり、分煙が当たり前になってきた現在、たばこによる健康リスク等は皆さんも既にご存じかと思います。
白糠町は以前から、喫煙率が高いことが大きな課題となっています。
たばこによる健康リスクへの理解をより深めることで、皆さんの生活をより健康的に保つために役立てていただければと思います。
■白糠町の現状
町民アンケート調査によると、習慣的に喫煙している町民の割合は男性が34.4%、女性が15.8%で、男女どちらも全国の割合を上回っている状況にあります。
また受動喫煙の状況については、月に1回以上受動喫煙があった人の割合は48.4%で、場所別でみると自宅や職場が多くなっています。
○現在習慣的に喫煙している人の割合

○現在習慣的に喫煙している人の割合

▼主要課題
・男女ともに喫煙率が高く、自宅において受動喫煙が多い。
▼目指す姿
・たばこが健康に及ぼす影響を知り、禁煙と受動喫煙の防止に取り組む。
※受動喫煙とは、喫煙者が吸う主流煙とは別で、たばこの先からでている副流煙によるものを指します。副流煙は主流煙と比べて、少ないもので2倍、多いものでは40倍以上の有害物質を含むといわれており、受動喫煙はさまざまな疾患の原因になる可能性があります。
■今日からできる! 町民一人一人の取り組み
▼取り組んでいただきたいこと
○全世代共通
・乳幼児や未成年者、妊婦のいる家庭では禁煙に努め、喫煙する場合は分煙しましょう。
*換気扇の下や、少し離れた場所で吸うだけでは分煙にはなりません。喫煙可能な場所と禁煙の場所は完全に分ける、屋外で喫煙するなどの工夫が必要です。
○学童・思春期
・人から勧められても喫煙をしないようにしましょう。
*自分のためにも、大切な人を守るためにも『断る勇気』を持つことが大切です。
断り方の例:「がんになりたくないから嫌だ」「一度吸ったらやめられなくなるよ」など
○青年・壮年期・高齢期
・喫煙の健康に及ぼす害やCOPDについて、知識を持ちましょう。
・子どもに喫煙の健康に及ぼす害を伝え、たばこを吸わないように教えましょう。
*自分の体や大切な人を守るための正しい知識を身に着け、たばこを吸わない選択をしましょう。
▼禁煙にチャレンジしましょう
禁煙を希望する方には、禁煙のための情報提供や禁煙外来の紹介などを行っています。
町内の禁煙外来を有する医療機関:セセッカ診療所(【電話】5-8288)
※治療等の詳細は直接医療機関に問い合わせください。
▼たばこのリスクを知ってもらうための取り組み
○未成年喫煙防止講座の実施
・小学校、中学校の保健体育の授業等で、未成年者の喫煙が体に及ぼす影響について学ぶ機会を作っています。
・保健師による未成年喫煙防止講座を開催し、児童・生徒が喫煙の危険性を学習する機会を作っています。講座では実際に紙たばこを使用し、肺に見立てたフィルターが汚れる様子を見る実験や、たばこの構造や種類、含有される成分について、クイズを交えた内容を実施しています。
〔児童からの講座後の感想〕
・たばこは体に悪いことがわかった。
・20歳になってもたばこは吸わない。
・たばこはニコチンやタールなどの危険な成分が入っていることがわかった。
・たばこを吸わない人にも煙が広がるだけで、体に良くないことがわかった。
⇒講座を通してたばこの健康被害への理解が得られていることや、大人になってもたばこは吸わないという選択ができている様子がうかがえます。
○妊産婦の喫煙防止
・妊婦の喫煙は早産や低出生体重児、先天異常などのリスクも高く、産婦の喫煙は母乳にニコチンが含まれるため、赤ちゃんに不眠・下痢・嘔吐などの症状が出る可能性があります。
また乳幼児突然死症候群については、両親ともに喫煙者の場合、そうでない家庭の4.7倍、親の一方が喫煙者の場合は1.6倍もリスクが高くなると言われています。
・妊娠届け出時などに喫煙の有無を確認、喫煙歴がある場合はリスクの説明と禁煙をお勧めしています。
■point 健康一口メモ たばこの健康リスクについて
たばこには200種類以上の有害物質が含まれており、そのうち約60種類に発がん性があるとされています。有害物質の多くは肺から吸収され、肺がんをはじめとして、煙の通り道である喉頭・咽頭・食道などのがんや、脳・心臓・歯周疾患、呼吸器疾患(慢性気管支炎、肺気腫、COPD)など、さまざまな病気の危険因子となっています。
また、非喫煙者を1とした喫煙者の死亡率は、咽頭・喉頭がんでは32.5倍、肺がんは4.5倍、肝臓がんは3.1倍と非常に高くなっています。
☆COPD(慢性閉塞性肺疾患)とは?
別名「たばこ病」と呼ばれるほど、たばこと関連が深い病気です。たばこに含まれる有害物質を長期間吸い込むことにより、慢性気管支炎や肺の中にある「肺胞」と呼ばれる部分に障害が起こり、息切れ・せき・たんなどの症状が見られます。ゆっくりと進行するため気が付きにくく、重症化すると息苦しさで日常生活にも支障をきたす可能性があります。
※たばこ以外にも、大気汚染や化学物質、加齢などにより非喫煙者の方が発症する可能性もあります。
問合せ:健康こども課健康支援係
【電話】2-2171 内線592・593
