子育て 〔特集〕小さな声も、未来の力に むつ市の「こどもまんなか」 最前線(1)
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- 発行日 :
- 自治体名 : 青森県むつ市
- 広報紙名 : 広報むつ 令和7年6月号
こどもは、笑顔で地域に活気をもたらすとともに、未来のむつ市を支える大切な存在です。
しかしながら、近年、こどもの虐待や貧困、いじめ、不登校などが深刻な社会問題となっています。
こうした中、市では、令和6年3月に「こどもの笑顔まんなか条例」を制定しました。
こどもの大切な権利を保障しながら、すべてのこどもが安心して暮らすことができる、こどもをまんなかに据えたまちを目指して、妊娠から出産、子育て期までの切れ目のない子育て支援を展開し、充実に取り組んでいます。
その中で、市では、令和6年11月に市内の小学校4年生から高校3年生(18歳)を対象に「こどもの笑顔まんなかモニター(こどもモニター)」を41名任命しました。こどもモニターとは、こどもに関係する市の施策に、こどもならではの意見やアイデアを反映させる取組で、これまでワークショップやアンケートなどで貴重な声を届けてもらっています。
■むつ市こどもの笑顔まんなかモニター
子育ては、ひとりではできません。こどもの意見を尊重しながら、お父さんお母さんだけでなく、家族や地域全体で応援していくことが大切です。
今回の特集は、こどもモニターの取組を紹介するとともに、妊娠から子育て期までの各段階に応じた市の支援サービスをまとめましたので、ご参考にしていただければと思います。
◆活動報告
・令和6年11月23日 活動1…ワークショップ・学習会(むつ市こどもの権利の日イベント)
・令和6年12月21日 活動2…こどもの権利学習会
・令和7年2月18日〜3月4日 活動3…Webアンケート
◆活動スケジュール
・令和7年6月中 活動4…Webアンケート
・令和7年9月中 活動5…Webアンケート
・令和7年11月中 感謝状・記念品の贈呈
◆〔活動1〕むつ市こどもの権利の日イベント ワークショップ・学習会
・令和6年11月23日(土) 13:30~15:30
▽グループワークのテーマ
「いくつも習い事に通っているが、友達と遊びたいことを親に言い出せない小学5年生。あなたならどうする?」
・自分と親は考えが違うと思うので、今のまま中学生になったらもっと疲れてしまって辛くなるので意思表明して断る。(12歳)
・自分がその子だったら今自分がしていることがいくら辛いのかつたえる。(12歳)
◆〔活動2〕こどもの権利学習会
・令和6年12月21日(土) 13:00~14:50
「子どもの権利条約」やその歴史、こどもの権利、権利侵害の事例などについても学びました。
参加したこどもたちからは、こどもの権利の多さへの驚きや、こどもたちのために生涯を捧げたユダヤ系ポーランド人の医師であり、「子どもの権利条約の父」とも呼ばれたヤヌシュ・コルチャック先生の活動に感銘したなどの声が寄せられました。
◆〔活動3〕Webアンケート
・令和7年2月18日(火)~3月4日(火)
こどもモニター41人を対象にインターネットを通じて「遊び場」をテーマとしたアンケートを実施しました。
このアンケートでは、放課後・休日の過ごし方や遊び場に欲しい遊具など計15問に回答してもらいました。
遊び場に関する自由記述の設問では、広々とした空間、季節や天候に左右されない、年齢に関係なく、いろんな遊びができる、ゆっくりできるなど、多くの声が寄せられました。
今後の遊び場づくりには、こういったみなさんの声をふまえながら取り組んでいきたいと思います。
▽第1回 こどもの笑顔まんなかモニターアンケート調査結果より抜粋
〔遊び場を選ぶときのポイントは何ですか(最大3つまで)〕
・無料で遊べる…64.5%
・徒歩や自転車で行ける…58.1%
・天候に左右されずに遊べる…32.3%
・自由に遊べる(禁止事項がない・少ない)…29.0%
・好きな遊びができる…22.6%
・遊び場に行きやすい交通手段が整っている…19.4%
・遊具が良い…16.1%
・混んでいない…12.9%
・安全に遊べる…12.9%
・広い…12.9%
・その他…3.2%
◆取組の展望(担当者の声)
これまでのワークショップや学習会、WEBアンケートでは、大人目線では気づくことのできないこどもならではの意見やアイデアを多く頂いています。
また、今後もWEBアンケートの実施を予定しているため、こどもたちの生の声が聞けることを楽しみにしています。
少しでもこどもたちの声を市の施策に反映していけるよう、関係機関と調整しながら取り組んでいきますので、こどもモニターのたくさんの声で、みんなが笑顔になれるむつ市を一緒に考えていきましょう。