くらし 地域おこし協力隊の隊員レポート ~隊員紹介~

地域おこし協力隊隊員農作物鳥獣被害対策ミッション
山下 史寛(ふみひろ)さん
こんにちは!鳥獣対策ミッションの山下です。
9月に入り、各地で稲刈りが始まりました。黄金色に染まった田んぼの風景は、見ているだけで心が和みます。
しかし、よく見ると稲が倒れていたり、踏み跡のような痕が残っていることがあります。これは、イノシシによる「踏み倒し被害」の可能性があります。この時期、イノシシは10頭前後の群れで行動することもあり、一度田んぼに入られると、収穫できなくなるほどの深刻な被害が出ることもあります。そこで、効果的な対策として「囲い罠」を設置しました。これは、柵のように広範囲を囲い、その中にエサを置いて群れごと一度に捕獲できる仕組みです。鉄パイプやネットを使うことで、通常の囲い罠よりもコストを約10分の1に抑えられ、資材を移動すれば別の場所でも再利用が可能です。
昨年と比べて、イノシシの被害は増えていると感じます。これまでは飼料用トウモロコシ(デントコーン)などは主にクマによる被害が中心でしたが、今年はそのクマよりも先にイノシシが荒らす現場を確認しています。
野生動物は「食べ物が豊富で快適に暮らせる環境」が整えば、どんどん数を増やしていきます。被害を増やさない為の特効薬のような対策はなく、基本は「エサを容易に与えない環境づくり」です。
家庭菜園で育てている野菜や果物、放置された作物、管理されていない空き家などは、イノシシや小動物たちを呼び寄せ、繁殖の場にもなります。
ぜひ皆さまも「エサを与えない環境づくり」にご協力をお願いします。もし夜中に畑からガサゴソ音が聞こえたら…それはイノシシたちのお夜食タイムかもしれません。くれぐれも“食べ放題”にならないようご注意を!