くらし 質問にお答えします(6)

第6弾です!
今回も、皆さんのご質問にお答えします。

Q.地球はどのように生まれたの?
ガスやチリが結びついてできました今から47億年前、宇宙空間を漂うガスが自らの重力で収縮して、太陽の元(原始太陽)ができました。その時にまだ太陽に取り込まれずに周りに残っていたガスやチリが、原始太陽の周りをぐるぐる回って、原始太陽を中心とした円盤状の形になってきたのです。そのガスやチリは、回りながら徐々に結びつき、少しずつ大きくなって、惑星の元(微惑星)を作りました。この微惑星は互いに衝突と合体を繰り返しながら大きくなり、大きな原始惑星に成長しました。そして、その原始惑星同士も衝突、合体を繰り返して、太陽系の惑星ができたのです。
このようにしてできた惑星の一つが我々の地球です。今から46億年前の話です。地球ができた時の太陽の年齢は1億歳。まだまだ若い生まれたての星です。太陽や地球が誕生した時の写真を見ることはできませんが(当然です!)、当時の太陽系の様子に近いと思う星を見つけました。それがプレアデス星団(日本名「すばる」)です。誕生して1億年も経たない若い星と、その周りのガスとチリの集まりです。我々の太陽も46億年前に遠くから見ればこんな風に見えたのかもしれません。
地球は、生まれてからしばらくの間は熱くてドロドロのマグマに覆われた星でしたが、だんだん落ち着いてきて、初めての単細胞生命が誕生したのが36億年前でした。
その後も地球の生命が危機にさらされるようなこと(例えば、全球凍結といって、地球全てが氷に覆われてしまうことが3回、火山の爆発や隕石(いんせき)の衝突、そして原因不明の大量絶滅を5回ほど)を経験しながら、36億年間、生命を引き継いで今の我々につながっています。
地球の誕生を1月1日として、現在までを1年に例えると、太陽ができたのは、1月1日の8日前。その後、2月の初めまでは、地球はドロドロに燃えたマグマに覆われていました。単細胞生命の誕生は3月です。人間のご先祖のホモサピエンスが登場した20万年前は、12月31日23時53分ということになります。このように地球の歴史のほんの一瞬にしか存在していない我々は、46億年かけてつくりあげられた地球の環境に感謝しながら生活していきましょう。

JAXA角田宇宙センター 吉田誠