くらし ときめき人~Tome bito~


※二次元コードは本紙をご確認ください。

「年齢を問わず、誰もが絵本の楽しさを味わえる風土を登米に根付かせたい」と、読み聞かせサークル「おおきな木」代表の佐竹さんは声を弾ませる。「読み聞かせを通して絵本の魅力を広めたい」との思いから結成したサークルは、今年7月で活動5年目を迎える。元々、米山東小学校に子どもを通わせながら読み聞かせボランティアをしていた保護者数人が中心となり、コロナ禍でも親子が安心して楽しめる読み聞かせイベントを開いたことが活動のきっかけ。現在は、メンバーが仕事の合間を縫いながら、児童館や子育て支援センターなど、市内外のさまざまな場所で、読み聞かせや本を楽しむための自主イベントを開催している。
「おおきな木」の読み聞かせには、絵本の世界を深く味わう工夫が詰められている。物語の内容に合わせた工作や歌、手遊びなどを通して、楽しみながら子どもたちの好奇心と想像力を育んでいく。
そんな絵本の力は、「実は大人にとっても大切なもの」と佐竹さんは話す。子どもと一緒に絵本を楽しむことは、親子の思いを共有するひとときとなり、親自身にとっても、絵本のメッセージが自分の気持ちや考え方を見つめ直すことにつながる。
サークル名は、アメリカの作家シェル・シルヴァスタインの絵本『おおきな木』に由来する。作中に登場するリンゴの木のように、地域に根差し、人々の生活を優しく見守る存在となることを願って、これからも「おおきな木」は、楽しい絵本の世界へと私たちをいざなってくれる。