- 発行日 :
- 自治体名 : 宮城県登米市
- 広報紙名 : 広報とめ 10月号(365号)
■笑いあり涙あり、舞台に咲く色とりどりの花
迫町・大網南
萌 翔(もえ しょう)さん(本名/須藤 翔)
1992年生まれ
Profile:
萌乃会二代目会主。大衆演劇の役者・舞踊家として、5歳から70代までのメンバー10人をまとめ上げる。全国各地を渡り歩き、台湾でも公演。曲の世界観の表現や、扇子を巧みに回す「要(かなめ)返し」に定評がある。
「決め所で客席から飛んでくる大きな声援―。これがあるからやめられない」と、萌乃会二代目会主の萌翔さんはほほ笑む。
初代会主で日本舞踊の師範だった祖母・萌須寿(すず)さんの下、幼い頃から踊りに親しんできた。小学5年生の時に観劇した大衆演劇の舞台に衝撃を受け、本格的に踊りの稽古に打ち込むように。子役として数々の舞台を経験し、中学生になると、祖母の勧めで女形にも挑戦して芸の幅を広げてきた。
公演で日本各地の入浴施設や温泉宿などの劇場を渡り歩く一方、2012年からは毎年欠かさず水の里ホール・Abebisou(登米祝祭劇場)を会場にチャリティーショーを開催。収益の一部を市社会福祉協議会に寄付している。「初めは被災地支援が目的でしたが、今では地元への恩返しの意味が大きい」と笑顔で語る。8月24日に開催した活動15周年記念チャリティーショーは満員に。当日を振り返り、「多くの支えのおかげで迎えられた15周年。当日は時間があっという間に過ぎる感覚で、最後は素晴らしい声援の中で幕を閉じ、『やって良かった』という思いでいっぱいでした」と感謝を述べる。
コロナ禍を経て大衆演劇の披露の場は大きく減ったが、その中でも萌翔さんはさらなる高みを目指して歩みを止めない。「今後は後進の育成にも力を注ぎながら、いずれは大衆演劇の大御所たちのようにテレビでも活躍したい」と夢を語る。曲ごとに表情をがらりと変え、舞台に咲く色とりどりの花の輝きから、今後も目が離せない。
問合せ:萌乃会事務局
【電話】080-6607-8405
