- 発行日 :
- 自治体名 : 宮城県大崎市
- 広報紙名 : 広報おおさき 2025年5月号
生者必滅(しょうじゃひつめつ)は世の習いと言われますが、過日、まちづくりや観光振興に壮大な夢を描き、その実現に生涯を懸けた、敬愛する後藤孝幸(ごとうたかゆき)氏が94歳で他界しました。
後藤氏は市内で生まれ、7年間の県庁職を経て石油取引業に入社。その後、会社を立ち上げ、社長として本業に従事するとともに、さまざまな分野にわたり、まちづくりに大活躍されました。
新幹線開業に伴う駅前開発とデパートの誘致、東京都台東区やミドルタウンとの姉妹都市交流、化女沼開発事業など、その功績は枚挙(まいきょ)にいとまがありません。
特に、私財を投じて開園した遊園地「化女沼レジャーランド事業」は、子どもたちにたくさんの笑顔や夢を与えていただきました。
後藤氏の夢を追い続ける姿に魅了され、一緒に坂の上の雲を目指し、夢を追い続けた仲間もあまたおられます。
また、こよなく酒席を好み、「夜の市長・会頭」と異名を持つほどの酒豪家でもあり、数々の武勇伝もお持ちでした。
さらに、政治も大好きで、硬軟併せ薫陶いただいた国や地方の政治家も、あまたおられます。
いつも後藤氏の周りには人が群がり、笑いがあふれておりました。
私は、後藤氏の生きざまを見ていると、サミュエル・ウルマンの「青春とは心の若さ」であると詠んだ「青春の詩」を思い出します。
後藤氏は80代になっても90代になっても、20代の若者のような青雲の志を持ち続けた「万年青年」でありました。
たくさんの夢を、たくさんの笑顔を、ありがとうございました。
合掌
大崎市長 伊藤康志