- 発行日 :
- 自治体名 : 福島県いわき市
- 広報紙名 : 広報いわき 令和7年6月号
■整形外科医療録(3)
ー肩の痛みー
肩の痛みは、日常生活でよく経験することの一つかもしれません。古くは江戸時代から「五十肩」という言葉が使われ、50歳くらいになると特に原因なく肩の痛みが出てきて、ひどくなると夜も眠れず、手が背中に回らなくなるなどの症状がでます。
しかし、多くは自然に治るといわれています。最近の研究では関節の一部に異常な血管ができて炎症を起こし、関節包が硬くなってしまうといわれています。治療は、関節の中への注射や、硬くなってしまった関節に麻酔をかけて動かし組織の癒着を剥がすことなどで早く治すことができます。
同じような肩の痛みでも、石灰が溜まったり、腱板というアキレス腱のような上腕骨を包んでいる組織が断裂したり、まれに内臓の病気が上腕骨や肩甲骨に移ってきて痛みを生じることもあります。肩の痛みの多くは、暖めて肩をゆっくり伸ばすストレッチで改善します。痛みが継続する場合は、医療機関で検査し原因を調べることが大切です。
■けんこうQandA 腎臓内科(3)
腎臓の機能を維持するためには?
~腎臓を守る食生活-減塩がカギ!~
腎臓の機能を維持するためには、食事が大切です。特に塩分を減らすことは、腎臓の負担を軽減し、高血圧の予防にもつながります。日本人の平均的な食塩摂取量は1日約10gとされていますが、腎臓を守るためには1日6g未満が理想的です。
減塩を意識するためには、加工食品を減らし、料理の味付けに塩の代わりとして香辛料やレモン、酢などを活用することが効果的です。また、カリウムを多く含む野菜や果物を適度に摂取することで、ナトリウムの排出を促し、腎臓への負担を軽減できます。ただし、腎機能が低下している場合は、カリウムの過剰摂取が逆に危険になるため、医師の指導のもとで食事管理を行うことが重要です。
また、たんぱく質にも注意が必要です。たんぱく質は体の重要な栄養素ですが、過剰摂取すると腎臓に負担がかかります。バランスの良い食事を心がけることで、腎機能の維持が可能です。
◎かかりつけ医の紹介・相談は、医師会事務局へ
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