くらし 田園環境都市おやまビジョン(1)

■30年後の未来へ
小山市制100周年となる2054年。
おおよそ30年後。
どんな小山市になっているか、想像したことがありますか?

都市環境と田園環境のバランスの良い「田園環境都市おやま」をより良い形で未来へつなぐ。

今年3月に完成した「田園環境都市おやまビジョン」は、30年後のあなたにとって、生まれてくる子どもたちにとってより良い暮らし(ウェルビーイング)の実現を目指し策定されました。

■田園環境都市おやまビジョンが分かる5つのポイント
◇その1 田園環境都市おやまビジョンってなに?
市制100周年となる2054年、その時に小山市のあるべき姿を描いたものが「田園環境都市おやまビジョン」(以下ビジョン)です。その最大の目的は「全ての市民のウェルビーイングの実現」。一人一人が思い描くより良い暮らしが実現できる30年後の小山市のあるべき姿を描き、共有することで、そこに向かい市民の皆さまと共に歩んでいくため、このビジョンを策定しました。

◇その2 なぜ今、この時代に作る必要があったの?
忙しすぎて本来やりたいことを見失ってしまったことはありませんか。自治体も同様で、人口減少や気候変動、都市部への人口一極集中と農村部の衰退など、加速度的に進む目の前の課題の対応に追われるあまり、長期的な視点で物事を考える意識が薄まってしまっている自治体も少なくありません。そのため、本来の「こうあるべき/こうなりたい」という目的を失わないよう、30年という長期ビジョンを策定することにしました。
おおよそ30年後の小山市があるべき姿を今から描くことで、今後、その未来の実現に向かって市民・事業者・行政それぞれが成すべきことが明確になります。社会情勢や本市を取り巻く状況の変化を踏まえ、時にはビジョンを見直しながら、市民・事業者と共に歩み共創していきます。

◇その3 市民と行政がともに作り上げた!
全ての市民のウェルビーイングの実現を目指すため、行政だけではなく、市民と共に共通の将来像を描く必要がありました。そこでビジョンづくりの場として、依頼や公募により選出された市民や市議会議員と行政職員からなる「おやま市民ビジョン会議」を設置しました。また、市役所の部署を横断する行政職員によるプロジェクトチームも発足し、官民協働でビジョンをつくるための体制を整えました。
そして、専門家の協力を得つつ、「調べる・共有する」「学び合う」「語り合う」の3つの実践を重ねました。未来を考えるために、まず小山市の現状を調べてその成果を共有しながら、必要な基本的な知識や最新の知見を学び合いました。さらにそれらを踏まえて様々な立場・考えの人が思いや意見を話し合うワークショップを開催し、取り組みから得られたものを素材としながら、全ての市民にとっての望ましい小山市の未来の姿を官民が一緒になって考えていきました。

◇その4 ビジョンの特徴はここ!
小山市域は元来、小山町と大谷村、間々田村、生井村、寒川村、豊田村、中村、穂積村、桑村、絹村の10の町村からなり、合併を重ねて現在の小山市になりました。もともとの10町村(地区)の特性は市の多様性を形作っており、これから先も大切にしなければいけません。そこで、それぞれの自然や成り立ち、今までの営みや文化・伝統、現在の住民の暮らしと意識など、各地区の風土(生活世界)を確認することでこれから進むべき道が見えると考え、地区ごとに風土性調査と名付けた調査を行いました。さらにその成果を基礎として地区別の未来ビジョンづくりを行い、小山市全体の未来を考える土台としています。

◇その5 こんな構成になっています
ビジョンをつくるにあたっては、まず、私たちの生活が豊かな自然の恵み(生態系サービス)に支えられていることを確認し、その維持・回復をより良い暮らしの実現のための基盤としています。
その上で旧町村の地区分けをもとに、南北に広い大谷地区を北部・中部と南部に分け、11地区別に風土性調査を行い、各地区の大切にしたいもの、解決したい困りごとなど実情を明らかにし、30年後のあらゆる可能性を考え、未来ビジョンを作成しました。
さらに、地区をまたぐような、地区だけでは解決できない課題について、行政分野ごとに、市民アンケートや国の方針から現状と課題を整理し、目指すべき30年後の姿を描いています。
そして、それぞれの未来ビジョンをたて糸、よこ糸としてそれらを織り上げることで、小山市全体が目指すべき未来の姿として「田園環境都市おやまビジョン」を描きました。

[地区別ビジョン]
成り立ち、自然、営み、文化、伝統、現在の住民の暮らしと意識
×
[行政分野別ビジョン]
健康・医療、福祉・高齢、環境・生態系、農業・食、歴史・文化財・伝統行事、人権・多文化共生 など
=
田園環境都市おやまビジョン

問合せ:田園環境都市推進課
【電話】22-9379