健康 那須赤十字病院共催コラム vol.2

■今ストップ!高血糖
▽糖尿病がなぜダメなのか、糖尿病のこわさと高血糖を回避するために
我が国において糖尿病のある人は2021年において1,100万人と世界で第9位に位置し、今なお増え続けています。栃木県、とくに県北エリアでも糖尿病のある人は多く、大田原市では集団健診のデータから約7割の方が糖尿病または糖尿病予備軍に該当しています。
さて、糖尿病のこわいところは何か。それは糖尿病そのものより糖尿病によって引き起こされる結果、いわゆる合併症です。そのまま放置すると透析や失明につながり、医学的には糖尿病になってから5年で眼に、10年後から腎臓に影響が現れ始めます。そのほかにも足の血流が悪くなって腐ってしまったり、足にしびれが出たり、心筋梗塞・脳卒中といった大きな病気を引き起こすリスクにもなります。このような合併症は一度進行すると改善することは困難であり治癒することはないと言われています。
そのため糖尿病発症の予防、早期発見が非常に重要になってきます。糖尿病予防のポイントとしてはバランスのよい食事を心がけ、積極的に身体を動かし、自分の適正体重を維持することが大切です。食事は1日3食、炭水化物は少なめにして野菜、おかずを多めにしてよくかんでゆっくり食べましょう。食後は15分程度の運動を習慣にできるとよいです。適正体重(kg)は身長(m)×身長(m)×22で計算することができます。今の体重が自分にとって適正かぜひ一度計算してみてください。
そして早期発見するために自分が糖尿病なのかどうか健康診断を受けて健康状態を把握しましょう。1番最初に糖尿病の人は1,100万人と言いましたが、一方でまだ診断されていない人は500万人になると推定されています。知らないうちに糖尿病が進んでいて気づいた時には透析や失明の一歩手前という状況は避けたいものです。早期に発見できれば生活習慣を見直すだけで正常化する場合もあります。ぜひ自分の身体を積極的に知り、かかりつけの医師や栄養士に相談してみましょう。

問合せ:健康政策課[本]3階
【電話】0287‒23‒7601