- 発行日 :
- 自治体名 : 栃木県下野市
- 広報紙名 : 広報しもつけ 令和7年6月号
Jichi Medical University Hospital
■自治医科大学に「栃木県災害医学寄附講座」が設置されました!
令和6年11月1日付けで、自治医科大学に栃木県災害医学寄附講座が設置されました。当寄附講座は、日本全国でさまざまな災害が頻繁に発生している現状に鑑み、栃木県、北関東、首都圏で発生し得る広域的災害に対して、栃木県の皆さまの命と健康を守り、安全・安心な生活を確保することを目的に、栃木県からの寄附を受けて設置されたものです(本紙写真1)。
日本全国で、地震やゲリラ豪雨による水害をはじめとする、さまざまな災害が頻繁に発生しています。また、自然災害のみならず、多数傷病者が発生する列車事故や交通事故などの人的災害発生の可能性もあります。これは栃木県においても例外ではありません。そして今後、県内・北関東・首都圏で発生し得る広域災害に対して、あるいは近い将来発生が懸念される南海トラフ巨大地震や首都直下型地震に備え、平時から災害医療体制の確立が求められています。
災害医療に対応できる人材の育成と教育、災害医療対応システムの構築、災害医療の実践訓練など、事前の準備が重要になります。そのため、まだ数は多くはありませんが、災害医学講座を開講する大学が全国でも見られるようになり、栃木県でも当寄附講座が開講しました。自治医大の卒業生は全国の都道府県で勤務しています。その強みを生かし、東日本大震災のような広域災害では、県内だけでなく全国の自治医科大学卒業生と連携を図りながら、医療支援を行いたいと思います。
なお、当寄附講座は、自治医大救急医学講座とともに医療を行っています。そのため、大きな怪我をした患者さんにも十分に対応できる体制(病院に直結したヘリポート、手術も可能な救命外傷センターなど)が整っています(本紙写真2,3)。
◆栃木県災害医学寄附講座の活動目標
◇教育・人材育成
(1)災害医療に対応できる幅広い人材の育成・教育
・自治医大の教育研究施設等活用した災害医療のノウハウ・技術を持つ医師、看護師、コメディカル等の育成
・災害時の行政・関連機関とのコーディネートができる人材の育成
・IT、AIなどを活用した医療DXに関する研究開発などに携わる人材の教育・育成
(2)学生教育
・自治医科大学医学部、看護学部への災害医学教育
・県内他大学での災害医学に関する講演・教育
(3)災害医療の教育ができる機関・組織の育成教育・研究
◇調査・研究
(1)災害医療に対応できるシステムの構築・研究
・県内における災害対策マニュアル未整備病院に対しての整備、支援
・災害と医療経済(医療資源・経済も考慮した災害対策)
(2)自治医科大学ヘリポートを基点とした、ドクターヘリの活用による、県内-首都-広域災害に対応できる体制の構築
(3)医療DXを活用した災害医療に対応できるシステムの構築・研究
(4)災害発生時における自治医科大学卒業生の災害対応ネットワーク構築
当寄附講座開講にあたり、令和7年2月10日に「栃木県災害医学寄付講座開講記念シンポジウム」を開催しました。本シンポジウムには福田富一知事、坂村哲也市長、小沼一郎栃木県医師会長らをお招きし、県内外の災害医療のプロフェッショナルから貴重なお話を伺うことができました。なお、当日の様子を下記のアーカイブで配信しています。ご興味のある方はぜひご視聴ください。(本紙写真4,5)
【HP】https://www.jichi.ac.jp/emer/20250210symposium.html
※必要事項を入力すると、動画URLを記載した自動返信メールが届きます。
■病院からのお知らせ
◇がん患者と家族のサロン虹
病気でつらい気持ち、ひとりで抱えていませんか?自治医科大学附属病院では、「がん患者と家族のサロン虹」を開催します。
病気との向き合い方を学んだり、話し合いの時間を持ったりする場です。がんの種別は問いません。申し込みは不要ですので、どなたでもお気軽にご参加ください。医師、看護師、薬剤師、医療ソーシャルワーカー、公認心理師、事務職員、ピア・サポーターがサポートします。
日時:7月10日(木)午後2時~4時
場所:自治医科大学附属病院 立体駐車場棟 大会議室
内容:
・レクチャー
・リラクセーション体験
・自由な語り合い
・社会資源ブース
・外見ケアブース
参加費:無料
問合せ:自治医科大学附属病院がん相談支援センター
【電話】58-7107(直通)
午前8時30分~午後5時15分
月~金曜日(休診日を除く)