文化 歴史さんぽ 百五一

『権現山古墳群の御墳印(ごふんいん)・御墳印帳(ごふんいんちょう)』

市内の滝地区にある権現山古墳群は、今から約1700年前に造られた有力者のお墓です。権現山の名前は、江戸時代に徳川家康が鷹狩りに訪れて、休憩した伝承から、家康を表す「権現」に由来します。
これまでに、前方後方墳1基と方墳11基が確認されていて、一番大きな2号墳で全長32mです。2号墳の上には「東照神祖命(とうしょうしんそのみこと)」の石碑が祀(まつ)られています。
古墳といえば、鍵穴の形をした前方後円墳を思い浮かべる人が多いと思いますが、県内で一番最初に造られた古墳は、前方後方墳でした。県内で最初に古墳が出現するのは、東松山市や吉見町といった比企(ひき)地方に集中していますが、権現山2号墳も同様の時期に造られています。古墳出現期のもので、墳丘が残っている前方後方墳は大変貴重です。ふじみ野市のみならず、県内における古墳時代の始まりがよく分かることから、6基の古墳と出土土器7点が県の指定文化財になっています。
このたび、市誕生20周年の記念事業として権現山古墳群の御墳印と御墳印帳を作製しました。御墳印とは、御朱印の古墳版で、古墳観光の裾野を広げるために行田市と近隣6市町で令和5(2023)年に始まったプロジェクトです。現在は、埼玉県のみならず、全国に広がりを見せています。
御墳印・御墳印帳の販売場所などの詳細は、13ページに掲載しています。秋の行楽シーズンにぜひ古墳をめぐって記念の御墳印を手に入れませんか。

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権現山古墳群史跡の森
≪ACCESS≫
・滝1・5
・ふじみん号Aコース「滝三丁目」下車徒歩3分

問合せ:社会教育課
(【電話】049・220・2088)