- 発行日 :
- 自治体名 : 千葉県松戸市
- 広報紙名 : 広報まつど 2025年11月15日号
■スポーツによる外傷とマウスガード
近年、日本のスポーツ界は世界の中でめざましい躍進をしています。
野球・バスケットボール・サッカー・陸上、そして空手や柔道などの武道においても技術が向上し、スピードや技の難度なども更に高いレベルを求められるようになっていますが、今回は歯科領域のスポーツ外傷について説明します。
スポーツによる外傷には、眼や歯の障害、上肢下肢障害、人目につくほどの傷跡が残ってしまう醜状(しゅうじょう)障害など、さまざまな種類があります。その中でも歯など口腔(こうくう)に関する外傷は、発生件数の中では上位を占めます。歯科領域でのスポーツ外傷としては、
・歯牙破折(しがはせつ)(歯冠(しかん)破折、歯根破折)
・歯の脱臼(だっきゅう)(亜脱臼、完全脱臼、挺出(ていしゅつ)、陥入(かんにゅう))
・口唇や舌など軟組織傷害(擦過傷(さっかしょう)、裂傷(れっしょう)、刺創(しそう)、切創(せっそう)、挫創(ざそう)、割創(かっそう)、挫傷(ざしょう))
・顎顔面(がくがんめん)領域の骨折
・外傷性顎関節炎(顎関節や周囲組織の傷害)
などが挙げられます。
これらの外傷に対して効果を発揮するのが「マウスガード」です。マウスピースやマウスプロテクターとも言われ、顎口腔領域の外傷の予防や軽減、頭位の安定、脳しんとうの予防を目的としています。
マウスガードには、大きく分けて市販品とカスタムメイドの2つがあります。市販のマウスガードは、形状が改めて成形できないものや、お湯につけて柔らかく軟化させ口の中で直接成形するものなどがあります。カスタムメイドのものは、歯科医院で歯型を取り、それを模型におこして作製します。
大人も子どももマウスガードを適切に使用し、けがの予防や安全を考慮しながら、素晴らしいスポーツライフを送っていただきたいと思います。
問合せ:(公社)松戸歯科医師会
【URL】https://matsudo.cda.or.jp
